Snow Man・目黒蓮『海のはじまり』とSixTONES・松村北斗『西園寺さん』が紡ぐ新しい家族の形
2024年夏期ドラマでは、Snow Man・目黒蓮とSixTONES・松村北斗という人気男性アイドルが、フジテレビ系月9『海のはじまり』、TBS系火10『西園寺さんは家事をしない』で、共にシングルファーザー役に挑戦している。しかし、それぞれ第3話、第2話放送時点で、2人の役柄の実子との向き合い方はここまで正反対だ。 【関連画像】アイドル2人が演じるシングルファザーの家族への向かい方の違いに注目 『海のはじまり』で目黒が演じる主人公・月岡夏は、大学時代の恋人に半ば強引に妊娠中絶の同意書を書かされ、直後に一方的にフラれてしまう。しかし、その元恋人はひっそりと夏の子どもを産んでいた。別れてから7年後、元恋人が亡くなったことで、夏は彼女が産んだ6歳の女の子・海を自分の子どもだと知らされる。 『海のはじまり』では、“血の繋がりは無くても家族”というテーマがはっきりと提示されている。夏自身、母子家庭に育ち、母親の再婚によりその相手と連れ子が突然、法律上の父と弟となる。しかし、ひとつ屋根の下で衣食住を共にすることで、4人は“本当の家族”になっていった。 逆を言えば、“家族”は血の繋がりが絶対ではない。7年もの歳月、生活を別にしてきた子どもが突如、実子だと明かされても、夏が戸惑ったり動揺したりするのは自然なことだろう。もとより夏は、心根は優しいが優柔不断で流されやすく、“すみません”ばかり口にして、元恋人の母親や同僚に厳しい目を向けられるような人物でもある。 今作と同じ制作チームが携わった『silent』(フジ系)で目黒が演じた佐倉想は、難聴と闘いながらもブレない芯のある青年だった。BL作品の『消えた初恋』(テレビ朝日系)でも、NHK朝ドラ『舞いあがれ!』でも、目黒は実直な青年を演じてきた。それらの役と比べられがちだが、頼りなくオロオロとする夏は、このフィクションにおいて極めてリアルだ。 それもで夏は、無邪気に全力で甘えてくる海と向かい合おうとしていく。同時に、夏と結婚を意識し交際していた彼女・百瀬弥生(有村架純)も、自身が中絶した過去を乗り越え、血の繋がりは無いが、愛する夏の子どもである海の母親になろうと心動かされていく。