<なでしこジャパン>W杯連覇への第一歩 澤穂希の思いとは
■目指すはアジアカップ初優勝 5月14日からベトナムでAFC女子アジアカップが開催される。この大会(16チーム出場)で上位5か国に入れば、来年カナダで開催されるW杯への出場権が与えられる。前回W杯女王の日本は、まずW杯へのチケットを勝ち取ることが”ノルマ”となる。また、この大会は、過去17回開催されているが、実は日本の優勝は1度もない。さらに、01年大会以降、決勝進出すらない。その重要かつ“因縁”の大会に挑むベテラン澤穂希に、今大会にかける思いに迫った。 ■代表としてのキャリアスタートはアジアカップ 21年前、澤が初めて立った代表のピッチは、93年のアジアカップだった。第2戦のフィリピン戦(93年12月6日)で初のスタメン。当時、15歳だった澤は、いきなり4得点を決める衝撃的なデビューを果たす。「本当に試合に出たくて出たくて。当時は高倉(麻子)さんや野田(朱美)さんなど、大先輩に『試合に出たかったらアピールしな』と言われて。いつも一番後ろを走っているような私が先頭を切って走って、当時の鈴木保監督にアピールしました(笑)」と振り返る。これ以降、澤は代表として常にチャンスの波を逃さず、結果を残し続けてきた。21年間、チームは何度かのサイクルを経てメンバーも変化したがピッチの中央には、その変化を見守る背番号「10」の姿があった。 ■国内組中心のメンバーでアジアカップ初優勝を狙う 今大会に向けて発表されたメンバーは25名。アジアカップは代表チームが選手を拘束できる国際Aマッチデーに設定されていないため、リーグ戦の佳境を迎える海外組6人の招集ができず、国内組中心となった。海外組は大儀見優季(チェルシーLFC/イングランド)、宇津木瑠美(モンペリエ/フランス)、川澄奈穂美(シアトルレイン/アメリカ)、木龍七瀬(スカイブルー/アメリカ)の4選手。さらに、DF高畑志帆、DF乗松瑠華、MF猶本光、FW吉良知夏の4選手が初招集された。これまで同様、新陳代謝を繰り返している。