完全無料を謳う高品質な音声合成AI「Aivis Project」のβ版がリリース
JPchain(株)は11月19日、同社が開発する次世代音声合成AIプラットフォーム「Aivis Project」をリリースした。現在、デスクトップアプリケーション「AivisSpeech」とWebプラットフォーム「AivisHub」、音声モデル作成ツール「AIVM Generator」が利用可能。「AivisSpeech」は、同社のWebサイトからダウンロードして無償で利用できる。 【画像】高性能なAI音声合成ソフトウェア「AivisSpeech」 「AivisSpeech」は、Windows/Macに対応したローカル環境で動作する高性能なAI音声合成ソフトウェア。人間の声と区別できないほどのクオリティとなっており、英単語や固有名詞、日付なども自然に読み上げられるという。直感的な操作が可能で、文ごとに話者スタイル・話速・テンポ・音量・前後無音・アクセントなど細かく調整もできる。また、非公式ではあるが、「ゆっくりMovieMaker4」(YMM4)との連携も可能。個人・法人・商用を問わず、クレジット不要で自由に使えるソフトウェアとなっている。 「AivisHub」は音声合成モデルの配布・ダウンロードが可能なWebプラットフォーム。全モデルのライセンスが共通(ACML/ACML-NC/パブリックドメイン(CC0))なので、利用条件の差異を気にせず利用可能で、「AivisSpeech」などで使えるAIVM/AIVMX形式の音声合成モデルを公開できる。また、ボイスサンプルの試聴やモデルの詳細ページから起動中の「AivisSpeech」に直接インストールできるなどの機能が開発中だ。 さらに、AI音声合成モデルを共有するためのオープンなファイル形式AIVM/AIVMXファイルを生成できるWebサービス「AIVM Generator」が用意されている。そのほか現在、音声モデル生成用に録音されていない玉石混交の音声データからでも音声合成モデルを制作できる「AivisBuilder」や、APIを使って音声モデルを高性能GPUサーバーで高速に合成できる「Aivis API」も開発中だ。 これらのサービスは、動画制作やゲーム開発のナレーションやガイド、ポッドキャストやオーディオブック、案内放送やデモ音声制作などさまざまなシーンでの活用が期待されている。
窓の杜,木下 明音