南ア前大統領率いる政党、議会ボイコット中止へ-投票結果には異議
(ブルームバーグ): 南アフリカ共和国のズマ前大統領率いる政党「民族の槍(やり)、MK」は、議会のボイコットをやめ、先月行われた総選挙で獲得した議席に着く方針だ。投票結果に対する異議申し立ては同時に続ける。
MKは5月29日の総選挙で得票率14.6%と第3党となった。だが、より多くの票を獲得したと主張し、選挙裁判所に不正操作が行われたとの申し立てを行った。
総選挙後初めて招集された14日の議会で現職のラマポーザ大統領が再選されたが、MKの議員58人は出席しなかった。同党は16日にヨハネスブルグで声明を発表し、今後は野党の議席に着くと表明した。
声明によると、同党は「不正選挙の問題を議会内でも引き続き提起するとともに、訴訟やその他の憲法上の手段を強化する」と説明した。
ラマポーザ大統領率いる与党・アフリカ民族会議(ANC)はMKに対し、いわゆる挙国一致政権の樹立に合意した幅広い政党連合に加わるよう求めたが、MKはこれを拒否。ズマ氏はヨハネスブルグで記者団に対し、ANCと中道派の民主同盟(DA)、その他の政党が政権樹立に向けまとめた合意は「無意味」だとの見解を示した。
ANCのフィキレ・ムバルラ事務局長は15日、MKがこの合意に加わる可能性は残されていると指摘。同合意に署名しているのはANCとDAの2党のみだが、野党のインカタ自由党(IFP)もこれに続く見込みだ。
ラマポーザ大統領は19日に行われる就任式で宣誓を行う予定。組閣に向けた協議が続いており、内閣には挙国一致政権のメンバーが含まれる見込みだ。
原題:Zuma Party Takes Up South Africa Assembly Seats, Challenges Vote(抜粋)
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