「崩れた原因ある」 松山英樹は薄氷を踏む最終日の反省続く
◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 事前(21日)◇キャッスルパインズGC(コロラド州)◇8130yd(パー72) 【画像】優勝を引き寄せるバーディに力強くガッツポーズ ロッキー山脈を望むコロラド州で大会が行われるのは2014年の本大会以来、10年ぶりだ。松山英樹は当時、PGAツアーに本格参戦した“1年生”。フェデックスカップポイントランキング30位でデンバーに入り、最終日の上がり2連続バーディでランクを28位に上げて翌週の最終戦「ツアー選手権」出場の切符を手にした。 10年前の会場だったチェリーヒルズCCから南に約30㎞、今週のキャッスルパインズGCは同じように高低差が激しい。「チェリーヒルズはもっとコンパクトだった」という記憶も手繰り寄せながらコースに適応したいところだが、事前の練習ではショットの出来に不満顔を浮かべてばかりだった。
「フェデックスセントジュード選手権」で飾った今季2勝目。年間王者のチャンスを膨らませた一方で、薄氷を踏む勝利だった先週の最終日を直視する。「スタートまでは状態が良かったんですけどね。ただ、心にはパターも、体(腰)も持つかなあという不安がちょっとずつあった。ストローク差(2位と5打)があって安全にいかなきゃいけない、追いつかれる可能性もあるから攻めなきゃいけない。最初は大崩れしないように攻めた感じだった」
前半はその5打差をキープしながら、後半12番から4ホールでスコアを4つ落とし、一時的にトップから陥落。驚異的な連続バーディフィニッシュでプレーオフシリーズ初勝利をマークしたとはいえ、「5打差リードで勝てなかったら、自分のダメージもすごく大きかった。崩れた原因があると思う。それを修正しきれていない」と課題を第2戦に持ち込んだ。
開幕2日前の20日(火)は雷雲が接近した午後5時過ぎまでドライビングレンジに居残った。プロアマ戦でイン9ホールを回った21日(水)も腰の状態が心配される中、1時間以上打ち込んでコースを去った。「アップダウンがあるので(フィールドの)スコアが伸びるか分からない。初日のスコアを見ながらベストを尽くしたい」。ポイントランキング3位。今ある状況ほど、本人は楽観的ではない。(コロラド州キャッスルロック/桂川洋一)