東京、酒もうまい「絶品そば屋」ベスト5…のどごし最強、ソロ活でも大丈夫《西荻窪・入谷・浅草橋・両国・祖師ヶ谷大蔵》の「究極の一杯」
祖師ヶ谷大蔵『遊香里荘』
蕎麦好きな直樹さんと、日本酒好きな征樹さん。あまり似ていないけれど(?)れっきとした双子で、若かりし頃からの目標がふたりで店を開くことだったそうな。 さて、直樹さんが打つのはその時々で産地やブレンドを変えて味のブレなく仕上げた二八。モチッとしたコシと、なめらかなのど越しの素直な蕎麦だ。 日本酒の揃えは淡麗から濃醇まで幅広く。蕎麦屋王道のつまみから、アレンジを利かせた一品まで征樹さんがピタリと合わせてくれる。 阿吽の呼吸で切り盛りするふたりを眺めていると、なんだかいつもより杯が進む自分がそこにいるはず。
両国『江戸蕎麦手打處岩ぶち』
『岩ぶち』の夜は近所のお馴染みさんでにぎわっていた。手書きボードには本日のおすすめのつまみがズラリで、日本酒の揃えもセンス良し。居酒屋のような気取らない風情も心地いい。とは言っても店主は江戸期創業の「あさだ」出身で、確かな技をさりげなく詰め込んでいる。 細すぎず、太すぎずのちょうどよい塩梅の蕎麦は、自身が惚れ込んだ赤城山麓産をブレンドし甘みと香りを引き出した。天ぷらは専門店顔負けのネタを揃えゴマ油の香りの衣で包み込む。 どれも実直な旨さに満ちていて、この先ずっと愛される町蕎麦になること間違いなしだ。 …つづく「東京のうまい 「東京老舗の「絶品そば」ベスト3店…のどごし最強クラスの絶品を《浅草・目白・小川町》で見つけた」では、あまたひしめくそば屋の中から、選りすぐりのお店を紹介します。 『おとなの週末』2022年1月号より(※本内容は発売時のものです)