介護施設の利用者・家族・職員もチョコザップ利用可能に、バス送迎も SOMPOと提携で
損害保険大手のSOMPOホールディングス(HD)とトレーニングジムを運営するRIZAP(ライザップ)グループは1日、都内で会見を開き、資本業務提携の概要について説明した。SOMPOHDの子会社が運営する介護施設とライザップが展開する24時間営業の小規模無人ジム「chocoZAP(チョコザップ)」を組み合わせた新たなサービスを始める方針を明らかにした。 SOMPOHD傘下で介護大手のSOMPOケアが運営する約430の介護施設の利用者、さらに利用者の家族、介護施設の職員がチョコザップを利用できるようにする。また、介護施設からチョコザップへ移動する際の送迎用のバス「チョコバス」(仮称)の運用も視野にいれ、今月から具体的な内容を検討する。 SOMPOHDの奥村幹夫社長は「介護施設で働く社員(や介護者を支える家族)の心と体の健康がなければ、多くの高齢者を支えることができない。チョコザップを使った心と体の健康の後押しをしていきたい」と説明した。さらに、定年後に健康診断や福利厚生を利用できなくなることで、多くの人が要介護予備軍になる可能性があると指摘。そうした人たちに、「チョコザップと連動することで運動や行動の変容を促す」との考えを強調した。 また、RIZAPグループの瀬戸健社長は「(チョコザップを利用することで)高齢者の方が外に出る機会を設け、その間を介護職員は他の仕事や休憩の時間に使ってもらえる」と分析。介護に関わる幅広い人のチョコザップ利用を促すことで、「新しい介護の形を実現できると考えている」と述べた。瀬戸氏は今後、チョコバスの運用を広げ、チョコザップと高齢者をつなぐ新たなインフラ整備にも意欲を示した。 両社は先月7日に資本業務提携すると発表。SOMPOHDがライザップ側の第三者割当増資を引き受け、総額で約300億円を出資する。ライザップは調達した資金をチョコザップの新規出店のほか、両社が持つ顧客データを活用し、健康促進につながる新しいサービスの開発にも活用する方針だ。