佐野史郎、多発性骨髄腫の治療は充実していた「楽しかったって言うのが正直なところ」
俳優の佐野史郎が18日、「サイボウリウム―CAR Tのある細胞世界―」試写発表会に出席した。 がんに対する新治療法「CAR T細胞療法」の世界を体感できるプラネタリウム動画の発表会。2021年に多発性骨髄腫を発症した佐野は「当時はCAR T細胞療法が認可を得られてなかったからか、主治医からお聞きすることはできなかった。今は寛解状態ですけど、再発の可能性がある病気なので、興味を持って拝見しました」と率直な感想を口にした。 自身が受けた治療について「発見されたときは、ステロイド剤で抑えていったんですけど、だんだん免疫が弱くなって敗血症になっちゃった」と説明。「抗がん剤治療はつらかったですけど、(当時)66歳で体力もありましたから、幹細胞移植をすすめられました。無事、全部うまくいってがん細胞がゼロの状態が続いてます。3年目になって全く以前と変わらずですね。免疫は落ちてはいるけど、元気にやってます」と明かした。 病気の診断時は冷静だったといい「ドラマと一緒だなと思って。第一声は『どうしたら良いですかね?』で、こんな声出るんだと。自分の芝居は間違ってたなと思ったんです」と回顧。「いつもの仕事と一緒くらいで、撮影現場に行ってるのと変わらない。(治療法や薬のことなどを)先生に嫌ってほど聞いてたし、看護師になんでこの仕事選んだのかって聞いたり…」と振り返った。 治療を終えたときの心境について「非常に充実していた。楽しかったって言うのが正直なところ」と告白。「つらかったけど、これで90歳くらいまで生きて芝居してたら面白いなと思った。それは生きる糧になったかもしれないです」とうなずいていた。
報知新聞社