東洋太平洋王者の宇津木秀、WBOAP王者の保田克也に6回TKO勝ち 計5度のダウン応酬の大激戦制す
プロボクシングの東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック(AP)ライト級王座統一戦が21日、東京・後楽園ホールで行われた。東洋太平洋王者の宇津木秀(30)=ワタナベ=が、WBOAP王者の保田克也(32)=大橋=に6回2分47秒TKO勝ち。王座を統一し、東洋太平洋王座の初防衛に成功した。 4回に宇津木が右ショートフックで先制のダウンを奪い猛攻を仕掛けたが、4回の後半に保田の左フックを被弾してダウンを喫した。「めっちゃ効きました」とかなりのダメージを受けたが、なんとか立ち上がりふらふらになりながらもラウンド終了までしのいだ。5回に再び保田にカウンターの左フックでダウンを奪われたが、6回に打ち下ろしの右でダウンを奪取。さらにダウンを追加し、ラッシュを仕掛けるとレフェリーが試合を止めた。 勝利が決まると雄たけびを上げた宇津木は「最高にうれしい」と喜んだが、同時に「このままじゃあ世界にいけないので、もっと強くなって帰ってくる」と勝って反省した。WBO6位の保田に勝利したため、世界ランキング入りが濃厚となった。 所属ジムの先輩で「兄貴」と呼んで慕う元WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(30)は、今回もサブセコンドに入って指示を出した。京口は「勝って反省できてよかった。ひやひやしましたけど、プロなんで勝たないと意味がない中で勝ったんで、良い試合だったと思います」と後輩をたたえた。 2人はアマチュア時代の2013年10月に国体の準々決勝で対戦し、保田が判定勝ちしていた。保田は宇津木に「強くなったね」と声をかけ、肩を落とした。 興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後5時45分から独占無料生配信される。プロ戦績は宇津木が16戦15勝(13KO)1敗、保田が16戦14勝(9KO)2敗となった。(尾﨑陽介)