早大が決勝進出 『ミスター3ラン』吉納翼が本領発揮、6回に逆転3ラン【全日本大学野球選手権】
◇15日 第73回全日本大学野球選手権・準決勝 早大4―3東日本国際大(神宮)=延長10回タイブレーク 早大(東京六)は東日本国際大(南東北)との準決勝を延長10回タイブレークの末に4―3で振り切って、優勝した2015年以来の決勝進出を果たした。吉納翼外野手(4年・東邦)が3ランを放つなど4打点をたたき出した。前年優勝の青学大(東都)は天理大(阪神)との準決勝に8回コールド勝ちした。決勝は16日午後1時から神宮球場で行われる。 ”ミスター3ラン”が本領発揮だ。早大の吉納がチームの4得点すべてをたたき出した。2点を先取された直後の6回2死一、二塁で右翼中段に逆転3ランを突き刺した。 「これまでも緊迫した場面で3ランを打ってきて、自分は3ラン男かなあと思う」。東邦時代の2019年センバツでは準決勝の明石商戦で7回に先制3ラン、今春の早慶戦でも3ランを放ってきた。 右投手の先発を予想していた打線は、サイド左腕の磯前に中盤まで苦戦した。6回先頭の石郷岡が一塁への内野安打で出塁したところで、東日本国際大が4連投の右腕、藤井にスイッチしたが、吉納がその直球を狙い打ち。ベンチでハイタッチで迎えた小宮山悟監督は「右ピッチャーに代わって、いけると思ったが(2アウトになって)チャンスをつぶす寸前でした。見事なホームランだった」と褒めた。 タイブレークはこれで2勝。いずれも10回表に1点をもぎとっての逃げ切りとなった。この日は東日本国際大のエンドランが失敗していきなり併殺になるツキもあり、指揮官は「野球の神様が、早稲田に勝てと言っているようなもの。神がかっている」と表現。通算6度目の春の大学日本一が見えてきた。
中日スポーツ