警視庁本部（写真左）と栃木県警本部

　栃木県那須町の河川敷で会社役員夫妻の遺体が見つかった事件で、殺害現場とみられる東京都品川区内の空き家ガレージから、高圧洗浄機や血の付いた雑巾が押収されていたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。 【ひと目でわかる】那須2遺体事件の容疑者らの関係性 　 　警視庁と栃木県警の合同捜査本部は容疑者らが事件後、証拠隠滅のため、ガレージ内の掃除に使ったとみている。 　捜査関係者によると、ガレージには高圧洗浄機や血の付いた雑巾のほか、洗剤も残されていた。床はぬれ、掃除した形跡があった。壁や天井には、高圧洗浄機を使用した際に飛び散ったとみられる血痕があり、DNA型鑑定の結果、殺害された宝島幸子さん（56）のものと判明した。 　実行役とみられる職業不詳姜光紀（20）、元俳優若山耀人（20）両容疑者は4月15日深夜～16日未明、空き家ガレージで宝島龍太郎さん（55）、幸子さん夫妻を首を絞めて殺害したなどとして、殺人容疑で再逮捕された。幸子さんは頭部にハンマーで殴られたような痕があった。 　姜、若山両容疑者は空き家から、仲介役とされる建設業平山綾拳容疑者（25）＝同容疑で再逮捕＝に電話で「終わりました」「今から（空き家を）出ます」などと報告。ガレージのシャッターの開け閉めは、同容疑者がリモコンキーを使って行っていた。 　その後、姜、若山両容疑者は夫妻の遺体を車で那須町まで運び、河川敷で燃やしたとされる。平山容疑者は「実行役から『死体の処分が終わって戻るところです』という報告も受けていた」と供述している。 　平山容疑者は事件後、指示役とされる職業不詳佐々木光容疑者（28）＝同＝を介し、首謀役の疑いがある会社役員関根誠端容疑者（32）＝死体損壊容疑で逮捕＝から出頭するよう指示された。当初は姜、若山両容疑者を出頭させようと考え、4月16日夜に2人を千葉市内に呼び出したが現れなかったため、自身が出頭したと説明している。