新宿駅前で“マンホール”吹き飛ぶ「エアーハンマー現象」か 大雨で思わぬ危険…注意点は【#みんなのギモン】
■飛んだフタが3つに割れ、道路に落下
菅原解説委員 「新宿駅前のマンホールの映像をよく見ると、黒い影が見えます。これがフタで、高く飛び上がって道路に落下する様子が映っています」 「道路に、割れたフタらしきものが3つ散らばって落ちているのも確認できます。恐怖の瞬間です。普通に車も通っていますから、危なかったです」 「その後、現場にあるマンホールを見てみると、飛んだとみられるフタに大きな亀裂が入っていました。落下の衝撃で割れてしまったのでしょうか。人に当たらなくて本当に良かったです」 鈴江アナウンサー 「人だけではなく、走行している車にも当たらなくて本当に良かったです」
■推定80キロ…エアーハンマー現象とは
菅原解説委員 「車でも当たったら大事故ですからね。では、なぜ大雨でマンホールのフタが吹き飛ぶようなことになるのでしょうか。日本グラウンドマンホール工業会に取材しました」 「マンホールのフタは新しいものと古いもので重さが違います。一般的なものは40~45キロですが、(新宿で)今回吹き飛んだフタは古いものの可能性があり、そうなると推定で80キロ以上だといいます」 「この重いフタが浮いたり飛び上がったりするのはいくつか理由が考えられますが、21日に新宿で起きた吹き飛びは『エアーハンマー現象』の可能性が非常に高いということです。どういう仕組みなのでしょうか?」 「普段は水位が低い下水道管の中の水ですが、21日のように天候が急変すると、大量の雨水が一気に流れ込み、水位が急上昇します。そうすると下水道の中の空気が行き場をなくして圧縮され、マンホールのフタの穴から、空気や水が勢いよく吹き出してきます」 「この時点では頑張って空気を逃がしていますが、水の勢いがあまりにも強いなどすると空気圧が一気に高まり、耐えられなくなってフタがボーンと吹き飛んでしまうことがあります。空気圧でフタを下からたたくような感じなので『エアーハンマー』と言うそうです」
■吹き飛ぶ高さ、かかる空気圧は?
刈川くるみキャスター 「その名の通り、映像でもものすごい勢いでした。このエアーハンマー現象が起きると、どのくらいの高さまで飛んでしまうものなんですか?」 菅原解説委員 「工業会の担当者によると、今回の新宿のフタの割れ方からすると、5~6メートル飛んだと考えられるということです」