1月21日は『スーパーマリオランド3　ワリオランド』が発売された日だ。

1月21日は『スーパーマリオランド3　ワリオランド』が発売された日だ。 『スーパーマリオランド3　ワリオランド』は、1992年10月21日にゲームボーイ用ゲームソフトとして発売された『スーパーマリオランド2　6つの金貨』の続編。そして、同作にラスボスとして登場した新キャラクター「ワリオ」が、それまでのマリオに代わって主人公を務めた自身初の主演作である。 【この記事に関連するほかの画像を見る】 ストーリーは前作でマリオに敗れたワリオが、念願である自分のお城を建てるため、海賊「ブラックシュガー団」の根城「キッチン島」へと乗り込み、島に隠された財宝と、マリオが彼らから取り返そうとしている「黄金像」の横取りに挑むというもの。最終的に集められたお宝とお金（コイン）の合計によって、お城が建つか否かが決まるマルチエンディング制になっている。 ゲームの中身も前作と同じ横スクロールのステージクリア型アクションゲームで、全部で7つのエリアごとに設けられたコースを攻略していく。 ただし、操作するのがマリオからワリオに変わったのに伴い、アクション周りは大きく変更。「体当たり」（タックル）、「持ち投げ」といった、ワリオならではの力強さをアピールした新アクションが可能になっている。力強さに関しては、ワリオ自身の耐久力にも現れており、基本的に雑魚敵に接触してもダメージを受けず、逆に相手が跳ね返されたり、気絶する。ダメージ判定は槍を始めとする武器、もしくは身体の一部にトゲが備わった敵に接触した時などに限定されていて、アクションのマリオシリーズとは一線を画す”やられにくいゲームデザイン”というものが確立されている。 また、十字キーの上を押しっぱなしにしてBボタンを押すと10コインを取り出し、そのまま投げて敵に当てれば倒すこともできる（※一部、例外あり）。 取り出せば手持ちのコインが10枚減ってしまうが、逆に投げた後にコインに触れれば回収することも可能だ。このコイン取り出しはコースの中間地点の起動、ゴールである「ドクロの扉」を開ける際にも必要となるため、本作ではコース内に設けられたコインを積極的に集めていくこともゲーム本編を進めていくに当たって重要となる。 他にマリオと同じく変身アクションもあり、特定のアイテムを取ることで「ブルワリオ」、「ドラゴンワリオ」、「ジェットワリオ」の3種にワリオが変身し、それぞれ固有のアクションが可能になる。逆にダメージを受けると「チビワリオ」に。「チビワリオ」の時は「体当たり」が使用不可能になるのみならず、敵の攻撃を受ければミスになってしまうので要注意だ。 マリオには真似できないパワフルなアクション、そして打たれ強さからくる”やられにくいゲームデザイン”から、アクションゲーム初心者も安心して遊べる作りが大きなセールスポイントとなっている。この特徴もあって、『スーパーマリオブラザーズ』（＆『スーパーマリオランド』）シリーズは苦手だけど『ワリオランド』は問題なく遊べた、もしくは『ワリオランド』でアクションゲームデビューをした、というユーザーも、当時は少なくなかったのではないだろうか。 本作が好評を博したことから、『ワリオランド』は『スーパーマリオランド』シリーズを乗っと……もとい。『スーパーマリオランド』から独立し、1995年12月1日にはバーチャルボーイ向けに新作『バーチャルボーイワリオランド アワゾンの秘宝』を発売。1998年10月21日にはナンバリングの続編『ワリオランド2 盗まれた財宝』（以下、ワリオランド2）がゲームボーイ（ゲームボーイカラー）向けに発売された。 当初は悪役として登場したワリオ本人も、初代『ワリオランド』発売の約1ヶ月後、1994年2月19日に発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフト『ワリオの森』を最後にその立場から退き、以降はマリオと同じ主人公格のキャラクター（ヒーロー）へと転身している。 また、『ワリオランド2』ではマリオ的なゲームシステムからのさらなる脱却が図られている。特にワリオが絶対にやられない「不死身システム」の導入、ゲームオーバーの廃止は、当時のアクションゲームとしては極めて先鋭的な試みだったと言えるだろう。不死身、ゲームオーバーなしの2つは以降の続編にも継承され（※不死身システムは4作目の『ワリオランドアドバンス ヨーキのお宝』にて廃止）、シリーズを象徴する個性のひとつとなっている。 2003年3月21日には、『ワリオランド』から派生した瞬間アクションゲーム『メイド イン ワリオ』が発売。特に2004年12月2日、ニンテンドーDS本体と同時発売された『さわるメイド イン ワリオ』は100万本を超える大ヒットになり、以降、ワリオシリーズの本流は『メイド イン ワリオ』になった。『ワリオランド』シリーズに関しては2024年現在、2008年7月24日にWii用ゲームソフトとして発売された『ワリオランド シェイク』が最後の新作となっている。 『ワリオランド』シリーズは2024年1月現在、3作目の『ワリオランド3 不思議なオルゴール』（以下、ワリオランド3）が『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』でプレイ可能だ。 『ワリオランド3』は初代『ワリオランド』とは毛色の異なる、探索要素の濃いアクションゲームになっている。だが、パワフルなアクションに”やられにくいゲームデザイン”といったシリーズの売りは健在。ワリオが不死身であることを活かした、独特な謎解きも用意されている。ボリュームも大きく、アクションゲーム好きも唸る傑作に仕上がっているので、機会があれば挑戦いただきたい。