気になるシミは、信頼できるクリニックでまず治療。
シミ取り後は、再発予防と防御が必須。
美白コスメを塗ってもなかなか消えず、年々存在感を増すシミは、レーザーで取ってからケアするほうが実は時間もお金もかからない。クリニックとセルフケアを組み合わせて、賢いシミ対策を始めよう。 美白コスメは、これからできるシミを予防し、長期的に使い続けてシミや色ムラを薄くすることはできる。が、見てわかるレベルのシミをゼロにするのはなかなか難しい。目立つシミに本気で悩んでいるなら、まずクリニックでの治療を検討したい。同じように見えてもシミには種類があり、それぞれ原因も対処法も異なる。シミ治療に定評のある皮膚科医・髙瀬聡子先生に聞いた。 「紫外線を浴びてメラノサイトが活性化し、メラニンが過剰につくられて表面化した最も一般的なシミが老人性色素斑。加齢も大きな原因です。大きいシミや濃いシミは黒い色に吸収されるレーザーを照射し、しばらくテープで保護してかさぶたにして取ります。小さく薄いものやソバカスはIPL(光治療)で浮かせて消去。ニキビ跡や摩擦が原因の炎症性色素沈着、遺伝性やホルモン由来の肝斑も多く見られます。ただ、肝斑の場合は、エネルギーの強い短波長のレーザーやIPLで逆に濃くなるなどのトラブルもあり、医師の見極めが重要です。年齢を重ねると原因の異なるシミが混在していることが多く、いくつかの治療方法を組み合わせることも。1回で治療が終了する人は少なく、最低でも2カ月程度かかると覚悟して」 では、美白コスメはどのタイミングで使えばいいのだろうか? 「治療直後は保湿と保護を心がけて。美白剤は刺激になることもあるので、レーザーの場合は6週間後を目安に、IPLは浮いてきたものが取れてから。酵素チロシナーゼの活性を抑えるコウジ酸や4MSK、アルブチンは、面のトーンアップやいまあるシミを濃くしない効果があり、再発予防にも役立ちます。補酵素のナイアシンアミド(ビタミンB₃)や肌代謝を上げるレチノールは、美白成分と組み合わせると肌実感が早い。炎症もシミや老化の原因なので、コットンの拭き取りや強めのマッサージは避けて。さらに重要なのがUVケア。特に紫外線量が増える夏場はやや多めに、隙なく丁寧に塗りましょう」 クリニックの"塗る美白"。 医療機関でしか処方できないトレチノイン(ビタミンA)とハイドロキノンの併用で、肌の新陳代謝を高めるプログラム。3週間程度、古い角質が剝脱し赤みや皮剝け、ヒリヒリ感などの反応を医師が診断し塗布量を調整。約4カ月で肌全体が明るくなり薄いシミも消える。 髙瀬聡子 総院長 ウォブクリニック中目黒 日本皮膚科学会正会員。慈恵会医科大学卒業後、2007年に現クリニック開院。豊富な知識と経験で適切に診断し、過不足ない治療で結果を出す。近著に『お肌は最強の「バリア」です! 美容皮膚科医が伝える、〈病気〉と〈老化〉を防ぐ肌を育てる方法』(晶文社刊)。 Wove Clinic Nakameguro 東京都目黒区中目黒1-10-23シティホームズ中目黒アネックス2F 0120-411-281(フリーダイヤル) 診)11:00~20:00(月~水、金) 10:30~19:00(土、祝) 休)木、日 https://wove.jp ●初診料¥2,750