「住民税」を納付期限までに支払えそうにありません…納付が遅れると「延滞金」はかかりますか?
住民税は非課税世帯などでない限りは納税が必要です。 しかし、事業が倒産したり病気で入院したりといった理由でお金がなく、納税できないケースもあるかもしれません。 無断で滞納をすると延滞金の対象ですが、事前に申請をすれば納税の猶予を受けられる可能性もあるので、チェックしておきましょう。 今回は、住民税を支払えない場合の扱いや徴収猶予などについてご紹介します。
住民税を支払えないとどうなる?
住民税は、減免の手続きをしていない限りは自治体に対して払わなければいけない税金です。 もし事前に手続きや相談を一切せずに滞納をすると、住民税の金額に加えて延滞金が課せられるケースもあります。 税金負担が増えてしまうため、無断で滞納をすることはやめておきましょう。 さらに、税金の支払いを催促されても無視し続けると、財産の差し押さえを受ける可能性もあります。 ■延滞金とは もし延滞金の対象になると、支払われていない税金の利息に相当する金額が課されます。 国税の場合は延滞税といい、国税庁によると、延滞税の対象となる例は以下の通りです。 ・申告などで確定した税額を法定納期限までに完納しないとき ・期限後申告書または修正申告書を提出した場合で、納付しなければならない税額があるとき ・更正または決定の処分を受けた場合で、納付しなければならない税額があるとき 延滞金の金額は、延滞した期間によって変動します。 納税が遅れた期間が長ければ長いほど、延滞金も高くなる仕組みです。 延滞金の対象期間や具体的な適用範囲は、自治体に問い合わせましょう。
状況によっては住民税の徴収猶予が利用できる可能性も
さまざまな事情でどうしても住民税の支払いができないときは、申請をすると納税の猶予を受けられるケースがあります。 地方税法第15条によると、猶予される期間は原則として最長で1年です。 また、猶予を受けられる条件としては、以下の例に該当する場合などが挙げられています。 ・自営業の方で事業に著しい損失を受けた ・自営業の方が事業を廃止したり休止したりした ・本人や家族が病気による入院などで多額の費用を支払った ・本人の財産が災害や盗難の被害に遭った 徴収猶予を受けたい理由によって、猶予期間の全額免除か減額措置なのかは変わる場合があるので、自治体の窓口に確認しておきましょう。 また、猶予される金額が高額になると保証人や有価証券などの担保が必要となる可能性もあるので、注意が必要です。 申請は基本的に納税期限までに行う必要があるので、支払えないと分かった時点ですぐに自治体へ相談しに行きましょう。