「避難指示」と「避難勧告」の違いは? 「避難準備」はどう対応すべき?
特別警報が出てないから安全?
最後に「特別警報」にも触れておかなければなりません。 7月初旬に西日本を中心に200人超の死者を出すなど広範囲で甚大な被害をもたらした豪雨でも、福岡・佐賀・長崎県を皮切りに、京都府、兵庫、岡山、広島、愛媛、高知、鳥取、岐阜県など1府10県に特別警報が発令されました。 特別警報は「数十年に一度」レベルの災害が予想される場合に、命を守るために最大限の警戒を呼びかける目的で新設され、2013年8月から運用開始しました。 ただ西日本豪雨では、特別警報が出る前に既に各地で避難指示や勧告が出ている例もありました。「特別警報が出ていないから安心」ではなく、大雨などの際には、自分が住む地域に起こり得る災害の危険度の高まりをメディアやインターネットなどでチェックし、場合によっては、避難指示などが出る前に行動する必要があります。突発性の高い災害、例えば土砂災害などのような場合には、避難勧告などの発令が間に合わないケースもあります。 「避難勧告等に関するガイドライン」では、「自分の家は大丈夫だろう」といった正常性バイアスに陥ることなく、「自分の命は自分で守る」という意識で行動することが身を守る上で大事だとしています。