スポーツ賭博による誹謗中傷に問題提起「傷つく、私たちは人間」「賭博会社は人生を破壊する」<テニス>
全米オープン
女子テニスで世界ランク30位のC・ガルシア(フランス)は27日に行われた全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)1回戦で敗退後にSNSを更新。スポーツ賭博の影響による選手への誹謗中傷に問題提起した。 【画像】ガルシアが実際に公開した誹謗中傷のメッセージ 30歳のガルシアは現在行われている全米オープンに第28シードとして出場したものの、1回戦で世界ランク92位のR・サラスア(メキシコ)に1-6, 4-6のストレートで敗れ初戦敗退となった。 テニス界ではスポーツ賭博の影響による選手への誹謗中傷が後を絶たず、たびたび問題になっているが、今回自身のXを更新したガルシアは試合後に送られてきた誹謗中傷のメッセージの画像とともに、長文で問題を提起した。 「これは試合に負けた後に受け取ったメッセージの一部です。ほんの一部です。何百もあります。私は30歳になりましたが、それでも傷つきます。1日が終われば私はただ一生懸命に頑張っている普通の女性に過ぎないからです。この憎しみから自分を守るためのツールや努力をしてきました。しかし、それでもこれは許されません」 「これから出てくる若い選手たちがこれを経験しなければならないことを考えると、本当に心配です。まだ人間として完全に成長していない人たちが、この憎しみから本当に影響を受けるかもしれません。私たちは傷つかないと思うかもしれません。でも傷つきます。私たちは人間です。そして時にはこのメッセージを受け取るのが厳しい敗北の後で、すでに感情的に打ちのめされている場合があります。そしてそれはダメージを与える可能性があります。私より前にも多くの人が問題提起してきました。それでも進歩はありません」 「AIが非常に進歩しているにもかかわらず、ソーシャルメディアはこれを防ぐことができません。トーナメントやこのスポーツは賭博会社と提携し続け、不健全な賭博に新たな人々を惹きつけ続けています。タバコのブランドがスポーツのスポンサーになる時代はとうに過ぎ去りました。しかし、私たちは賭博会社を宣伝しています。賭博会社は一部の人々の人生を積極的に破壊しています。誤解しないでください。私は賭博会社を禁止すべきだと言っているのではありません。人々が自分のお金で何をするかは自由だからです。しかし、私たちは賭博会社を宣伝すべきではないかもしれません。誰かが公の場で私にこのようなことを言ったら、法的問題が発生する可能性があります。ではなぜオンラインでは何でも自由にできるのでしょうか。オンラインでの匿名性を再考すべきではないでしょうか」 「このようなひどいメッセージを書く人たちが変わることがないことはわかっています。しかし(これを見た)あなたは、次にアスリートや歌手、または他の誰かが失敗したり負けたりしたのを見たときに、その人も人間であり、人生で最善を尽くしていることを思い出すかもしれません」 「優しくありましょう。愛を与えましょう。人生を楽しみましょう」 選手への誹謗中傷もさることながら、ガルシアの言う通り、賭博会社が大会スポンサーになっていることも見直す必要があるかもしれない。
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