【UFC】フライ級13位平良達郎「倒して実力証明したい」同級5位ペレスとランカー対決
米総合格闘技UFCでフライ級13位の15戦無敗ファイター平良達郎(24=THE BLACKBELT JAPAN)が16日(日本時間17日)、米ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFCファイトナイト・ラスベガス93大会で、同級5位アレックス・ペレス(32=米国)とのランカー対決を控える。日本人によるUFCメインイベントは17年9月の岡見勇信以来、約6年9カ月ぶり。日本人初のUFC王座獲得に向け、大事なオクタゴン(金網)に臨む平良が大会をライブ配信するU-NEXTのインタビューに応じた。 ◇ ◇ ◇ ◇ -試合まであと2日となりました。現在の心境は 平良 もう、「もうやるだけ」という感じで、あとは体重を作って。減量も順調で、わりとリラックスしているなって感じですね。試合に集中しています。 -今回、最終調整をデンバーで行ったそうですが、どのような意図で今回そうしたのですか 平良 初めての経験なんですけど、よりアメリカの環境に慣れてここで最後追い込むことによって試合でもっといいパフォーマンスできるかなと思って、3週間前入りでキャンプを積んでここにきました。 -対戦相手アレックス・ペレス選手、そしてペレス選手との対戦について試合直前の今どのように思っているのか、教えてください。 平良 総合的に強いと思ってるんですけど、ペレスは自分のペースになったらというか、気持ちよく前に出させてしまうとだんだん乗ってくるので、そこでペース争いの部分で最初1、2ラウンド勝(まさ)っていけたらなって思ってます。いい時はコンビネーションをつないで打ってくるので、その前に打つことだったり、その後にしっかり返すことだったりをして相手が「なんかリズムがつかまないな」となるように、常に相手にストレスを与えていきたいと思っています。 -これまで5ラウンドマッチはあれどそれまでにフィニッシュしていて、もし4ラウンド以降に突入するのと、未知の領域ですね。 平良 (UFC)5ラウンドマッチは初めてで、チャレンジの気持ちもありますし、実際どういう疲れ方をするのかな?というようなことは、試合じゃないと分からないので、「練習どおり!」と思えるようにしたいですね。自分のベースは崩さずに。ただやっぱり「今、行ける!」ってところで仕留められるような、その感覚は大事にしていきたいと思っています。後半にしとめるプランもありますし、消耗戦もしてみたいです。ただ、それでも僕は1ラウンドから倒す気で行きます! -前戦ではスタンドでフィニッシュしたことは打撃の面で自信になっていますか 平良 半年前のことなので、それが過信にならないようにとは意識していますが、しっかり当てる、いいイメージを持っています。いかに自分のスタンドで強い攻撃を当てるかっていうのは今年に入ってすごくトレーニングを積んできたので、より自信はあります。 -総合格闘技の中でスタンドの技術を向上することは、それで決めていく武器にすること、あるいは本来得意とするグラウンドの状態をより良くするためなのか、平良選手としてはよりどちらを重視している、というのはありますか 平良 寝技が好きなので寝技ベースなのは変わらないかなと思っているんですけど、寝ても立った時に殺しの一発どっちもあるぞみたいなファイターにはなりたいですね。まあ、なってます、今!(笑)。 -試合に向け、今回メインに抜てきされました。対戦相手の変更が2度あったことも踏まえて気持ちをお聞かせください。 平良 今回、本当に、ティム・エリオットから始まって、ジョシュア・ヴァンに代わり、アレックス・ペレスになったのですが、やっぱり最終的に今、5位の選手との対戦で、しかもメインイベントになって、ポスターにバーンって自分が載っている姿を見ると……「持ってんな、俺」って「ラッキーじゃん」と思っています(笑)。今回は(対戦相手の変更が続いたなか最終的に訪れたのは)チャンスなので、アレックス・ペレスを超えるためのモチベーションは高いまま来ましたけど、対戦相手がポンポン変わることについては、もう「慣れた」じゃないですけど(苦笑)。動揺はしていません。でも改めての気持ちのリセットとかは必要ですよね。でも、UFCもすぐ対戦相手を出してくれたので、モチベーションが高いままずっとここまで来れました。 -メインイベンターとしての、意気込みは 平良 気負わず、本当に自分が楽しんで試合していれば、おのずとフィニッシュは来るのかなって思っているので、メインイベンターとしてイベントを楽しみつつ、ファイトウイークも計量も全部楽しんでいきたいなと思います。試合する時間帯も違いますし、計量もちょっと優先されて(笑)「先、行っちゃうね!」って。いつも並んでるんで。明日以降がどんな感じになるかのかなって、楽しみです。 -ご自身の無敗記録はもちろん、UFC連勝記録を更新するなどレコードも意識するところなのでしょうか 平良 いやあ、もう考えられないんですよね、余裕がないのか……。メインイベントになったことも含めていろんなことが重なっているのですけど、僕は本当に「倒して、実力を証明したい」という気持ちが一番強くて、ちょっとそこはかすんでる感じかもしれないです。(記録は)付属品みたいなもの。勝てばついてくるものなので。 -応援してくれている人たちには、どんな試合を見せたいと思いますか? 平良 ペレスと僕の1対1の真剣勝負を、見守っていてほしいです。 -では、見守ってくれているファンの皆さんにメッセージを! 平良ぜひ応援よろしくお願いします、U-NEXTで見てください。(おわり) ◆平良達郎(たいら・たつろう)2000年(平12)1月27日、沖縄・那覇市生まれ。城岳小、神原中時代は野球に没頭。小禄高1年時、兄が通っていたジムに入門し、総合格闘技を開始。17年に全日本アマチュア修斗フライ級で優勝し、沖縄大在学中の18年に修斗でプロデビュー。同年に開催された修斗新人王決定トーナメント(フライ級)を制覇し、MVPを獲得。21年には修斗フライ級王者に。プロ戦績は15戦全勝。家族は両親と兄、妹。170センチ、66キロ(通常体重)。 ★ライブ配信 U-NEXTで日本時間16日午前8時からプレリム開始、同11時からメインカード開始。