フットワークが軽くなる?クラフトコーラ 徳島、28歳Uターン同級生コンビが開発
徳島県美馬市に、特産品を使ったクラフトコーラが誕生した。市場に出回らない香辛料にこだわった商品は「ふっかるコーラ」。28歳のUターン同級生コンビが大切にする「フットワークの軽さ」にちなんだ名前で、会社勤めの傍ら開発した。「大都市ではなく地方でも、やれば何でもできると知ってほしい」。願いを込め、若者の新たな「一歩」に伴走する。(共同通信=伊藤美優) 開発、販売を手がけるのは、いずれも美馬市生まれの西岡明美さんと河野江里さん。市内の高校で共に過ごした。卒業後は徳島をいったん離れたものの、地元のために何かしたいとそれぞれ戻ってきた。西岡さんが2022年に「アイデアはまだないけれど、何かしたい」と提案。同じ思いだった河野さんとの企画立案が始まった。 若者の流出が続く美馬市で、大人も子どもも楽しめる商品として選んだのが手作りのコーラ。味に独自性を出すため、地元の名産品ばかりを使った。辛み、甘みのいずれも強い「みまから唐辛子」やスダチに加えて、農家が一粒一粒手摘みで収穫するサンショウ。香りが良いのが特徴で、地元でしか手に入らない。入れる数を1粒単位で調整し、納得いくまで試作を重ねた。今年2月に発売し、既に約700本を売り上げた。
「ふっかる」を飲んだ後に「久しぶりにあの友達に連絡してみようかな」と思い浮かべる。そんな「気分を上げるエナジードリンクのような存在」が河野さんの描くイメージだ。やんちゃな男の子が駆け出す商品ラベルでも表現し、美馬市の風景も描いた。 より辛いバージョンを求める声も届いているといい、種類を増やし、県外や海外への売り込みも目指す。炭酸水やビールで割って飲むタイプで、200ミリリットル入り1本1620円。県内の道の駅やインターネットで販売している。