７回２死三塁から勝ち越しの二塁内野安打を放つ学法石川・小宅（カメラ・有吉　広紀）

◆高校野球◇秋季福島県大会▽３位決定戦　学法石川１１―１ふたば未来学園＝８回コールド＝（２９日・あいづ） 　福島３位決定戦では今春センバツ出場の学法石川がふたば未来学園に１１―１で８回コールド勝ち。前主将の小宅善叶（３年）を兄に持つ海叶中堅手（１年）が、７回の勝ち越し打を含む５打数４安打１打点と活躍した。東北大会の組み合わせ抽選会は１０月３日に行われる。 　２年連続のセンバツ出場に望みをつなぐ白星だ。学法石川が３位決定戦を制し、東北大会出場を決めた。大事な一戦でチームを引っ張ったのは若きリードオフマン・小宅だ。初回の第１打席で右前打を放ちその後先制のホームを踏むと、１―１の７回２死三塁で勝ち越しの二塁内野安打。「朝の練習から調子が良かった。絶対打つんだと思っていました」と胸を張った。 　今春のセンバツに出場したチームで主将を務めたのが小宅の兄・善叶だった。控え投手としてチームを支えた姿に胸を打たれたという。「ベンチでの声がけをみていて、常に気持ちが落ちないのがすごかった。自分も同じような働きをしたい」。チームのために全力を尽くした兄のような存在を目指し奮闘中だ。 　２８日の準決勝では聖光学院に３―１０の７回コールドで大敗。落ち込んだ空気が漂っていたが、選手間ミーティングでは「もっと、がむしゃらにいこう」など前向きな言葉が飛んだという。この一戦も６回まで１―１と重苦しい流れだったが、小宅の一振りをきっかけに７、８回で計１０得点を奪って大勝した。 　高校入学前だった今春のセンバツはアルプス席で応援。「ここでプレーしたいと思ったし、（選手たちの）笑顔が一番よく見えました」。実は７回の打席では「自分も意識しています」と打席内で笑顔を浮かべ、勝ち越し打につなげた。昨秋東北大会でも県３位から勝ち上がって４強入りを果たした。１年前の再現を果たし、センバツ切符をつかんでみせる。（有吉　広紀） 　〇…決勝は聖光学院が東日本国際大昌平に２－１（延長１０回タイブレーク）。９回２死、あと１ストライクで勝利の場面から同点に追いつかれたが、タイブレーク方式の延長１０回２死満塁で９番・管野蓮投手（２年）が押し出し四球を選んでサヨナラ勝ち。秋の県４連覇を達成した。東北大会は地元・福島での開催。斎藤智也監督は「何が何でも次のステップ（来春センバツ）に進むきっかけにしたい」と意気込みを語った。