最果てのマチの自慢は“監獄だけじゃない” 稲作の常識を大きく変える“畑で育てる”抜群に美味しいお米に注目!『陸稲』に挑んだ農家の情熱 北海道網走市
ビールの製造過程で生まれるビール酵母、この副産物が、陸稲の決め手となる肥料となりました。 アサヒバイオサイクル 上藪寛士 アグリ事業部長 「オホーツクでお米がとれたことは、われわれも、農水省も注目している。従来の栽培だけではない、新しい米作りの可能性を無限に秘めているんじゃないかなと感じます」 水田が要らず、畑で米を作る=陸稲は、山地や乾燥地でも栽培が可能なため、いま世界の注目を集めています。 2020年には茶碗1杯分だった収穫量は、7回目の収穫期を迎えた今年、6.3トンにまで増えました。 福田稔さん 「(この光景が見られて)すごくうれしいですね。1年間、頑張ってちゃんと実がなったなぁという思い。11月の頭に学校給食を提供するので、間に合うようにおいしいお米をとりたい」
網走の白鳥台小学校でこの日、特別な給食が用意されました。 初めて、地元の畑作農家・福田さんのお米が給食で振る舞われたのです。あの網走産“ななつぼし”です。 子どもたち「いただきます」 『食べている人の顔が見たい』農家としての福田さんの夢が叶った瞬間です。
福田稔さん 「直接、子どもたちが食べてる顔を見ながら、お話ししながら食べられるっていうのは最高。給食のお米なので、安心安全で、安価で安定的なものを作っていきたい」 2024年の秋から、網走市内の4店舗に広がった福田さんの『陸稲』。“網走でしか食べられない”ブランド米を目指して、改良が続いています。 この米の2024年の収穫量は、もみで6.3トン。茶碗1杯=150グラムとすると、お茶碗42,000杯と年々収穫量を大きく伸ばしています。 この栽培方法は、今まで「栽培に適さない」とされていた土地や、灌漑設備が失われた被災地などでも、栽培が可能になると言われています。 冷害に苦しんできた、北海道網走の土地でのコメ作り。給食での活用を目指し、安定的で、そして何より美味しいお米を作り続けたいと福田さんは話しています。
北海道放送(株)
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