ムバッペとヴィニシウスの連携はなかなか改善されない? 引いた相手を崩す部分に問題が「期待されていたほど上手くいっていない」
まだ100%の連携には程遠い
今夏にFWキリアン・ムバッペを加えたレアル・マドリードには、課題があった。これまで攻撃を引っ張ってきたヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエス、ジュード・ベリンガムといった選手たちと、ムバッペをどう連携させるのかだ。 特に気になるのはヴィニシウスとの関係性だ。両者とも左サイドからの仕掛けを好んでおり、指揮官カルロ・アンチェロッティがどう2人の個性を引き出すのか注目されてきた。 ただ、現時点では100%には程遠い。スペイン『SPORT』も期待された結果にはなっていないと2人の連携を問題視している。 「ここまでヴィニシウスとムバッペの連携は、当初期待されていたほど上手くいっていない。ビジャレアル戦では70分間プレイし、互いに個々の才能は見せていた。しかし、左サイドでのプレイを得意とする2人は同じエリアで被ることが多く、流動性には欠けていた。今後シーズンが進むにつれ、この部分が改善されるかは疑問だ」 「両者が互いの特性を打ち消すことなく、ピッチで共存できるのか議論は続いている。ネームバリューでは豪華だが、まだ相乗効果は見られない。両者の才能に疑いはないが、一緒にプレイする際に個性をどう活かしていくのか、クラブはこれに取り組む必要がある」 同メディアは、カウンターアタックの際には良い連携が見られることもあるとフォローしているが、問題は相手が守備ブロックを固めている時だ。どちらも体を張って前線でボールを収めるタイプの選手ではないため、ピッチ中央での連携を望むのは難しいかもしれない。最終的には左サイドからドリブルで打開しようとするケースが多く、まだまだ最適解は見つかっていないか。 ビジャレアル戦では70分にムバッペと交代でロドリゴがピッチに入り、その2分後にヴィニシウスがミドルシュートでネットを揺らしている。このゴールはヴィニシウスの個人能力で奪ったものではあるが、ムバッペが退いた直後に決まっているのは少々複雑か。 まだ前線のベストな形は見えていないが、アンチェロッティは何を思うのか。今月末にはバルセロナとのクラシコが控えており、それまでに形を見つけたいところだ。
構成/ザ・ワールド編集部