【MotoGP】新人アコスタのパフォーマンスは「猛烈に強い」とKTM興奮。テストへの取り組み方にも高評価
2024年シーズンにMotoGPの最高峰クラスへデビューするペドロ・アコスタ。テストを順調に終えた彼について、KTMの上層部から速さだけではなく取り組みの内容にも高評価が与えられた。 【ギャラリー】新人のアコスタ、まだ体の線が細い? アコスタは2021年にMoto3クラスでルーキーでチャンピオンとなり翌年にMoto2へ昇格。Moto2クラスでも2年目の2023年にチャンピオンに輝き、2024年は満を持して最高峰クラスにステップアップを決めた。 今シーズン、唯一のルーキーとなるアコスタはセパンテストとカタールテスト共に好調な走りを見せ、MotoGPマシンへの適応を進めていた。特にセパンテストでは9番手となる1分57秒365を記録。これは昨年のマレーシアGP予選Q2でフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が記録したレコードタイム(1分57秒491)よりも速いものだった。 もちろんテストで条件も異なるため単純比較はできないものの、次世代のマルク・マルケスとも言われる天才ライダーがいよいよMotoGPクラスに上がってくる……そんな期待感を高めるようなテストだったと言える。 それはKTMの上層部も同じのようだ。モータースポーツディレクターを務めるピット・ベイラーは、アコスタがテストで見せたパフォーマンスは「猛烈に強い」と表現している。ただそれだけではなく、取り組み方も素晴らしかったと彼を称賛した。 「彼のパフォーマンスは“猛烈に強い”と分類されるべきだろう。(テストの)両方のコースで昨年のポールタイムよりも速かったんだ。彼のラップタイムは驚異的だった」 開幕が迫る中で行なわれた取材で、ベイラーはそう語った。 「しかし、我々を驚かせたのは速いラップタイムなどのパフォーマンスではなかった。さらに印象的だったのは、彼の取り組み方だ。その場その場で作業を進めてセットアップや開発について心配することなく、単に走ればいいというルーキーから、比較的素早く転向したんだ」 「何を望んでいるのか、どういった方向にマシンを変化させる必要があるのかを、とても素早く我々に伝えてくれた。我々としても、いかに彼が素早くコースを理解し、スピードを発揮してきたかに驚かされた」 「彼は全ライダーとのテストを通じてトップ10に留まっていた。猛烈に強力なパフォーマンスだ」 なおベイラーはKTMのテストライダーであるダニ・ペドロサとポル・エスパルガロというベテランふたりが、アコスタにとっては幸運だったとも付け加えた。 「ペドロはダニとポルからヒントを得ることができて幸運だ。彼らのようなベテランが味方にいることは本当に素晴らしいことだよ」
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