川内原発40年超運転へ1号機の原子炉起動 28日朝臨界到達、29日に発電再開 九電「安全最優先に対応」
九州電力は27日、定期検査のため運転停止中の川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉を起動した。40年超の運転延長期間に入って初の稼働が本格化する。29日に発電再開、最終検査を終える9月25日に通常運転に復帰する予定。 【写真】〈別カット〉川内原発1号機の原子炉起動操作を行う運転員=27日午後5時半ごろ、同原発中央制御室(九州電力提供)
九電によると、27日午後5時半に起動した。28日午前5時ごろに核分裂反応が安定して続く「臨界」に到達。発電再開後は出力を少しずつ上げ、9月2日に「定格熱出力一定運転」と呼ばれるフル稼働の状態になる見通し。 九電は発電再開に向け、「手順をきっちり確認し、安全を最優先に対応したい」としている。 定検は40年の運転期限前の6月14日に始まり、原子炉本体や貯蔵施設などで120項目をチェック。これまでに約9割終えた。燃料集合体は157体のうち44体を新品に交換した。このほか、高台に移設する送受電施設「特高開閉所」との接続工事を行った。 1号機は7月4日、「原則40年、最長60年」の運転ルールに基づき20年の延長期間に入った。60年超の運転を可能にする新制度が2025年6月から始まるのに伴い、原子力規制委員会の劣化チェックなどを改めて受けている。 2号機の定検は9月中旬~11月下旬の計画。
南日本新聞 | 鹿児島