【青野未来×風香AP対談】アクトレスガールズ退団の経緯と古巣への思い、そしてマリーゴールドで描く新たな夢
「プロレス団体ではない」というけれど……。
――実は「アクトレスガールズはプロレス団体ではない」の部分で、坂口代表、風香さん、私で話したことがありました。「プロレスTODAY」の風香さんインタビューが好評で「次は選手を」と提案したら、編集部から「プロレス団体ではないですし……」とストップが掛かりました。何とか出来ないかと相談に行くと、坂口代表に「プロレスファンやプロレスマスコミという狭い世界ではなくもっと大きな世間を相手にする」と言われてしまって取材の話もそこで終わり。ただ実際はプロレス媒体や記者が来なくなり発信量が激減しましたね。 風香 坂口さんから「プロレス界よりエンタメ界のほうが大きいから、アクトレスはジャンルをエンタメに移行した」って聞いて。エンタメのマスコミが来てくれる準備をしてるなら分かるんですけど、実際はプロレスマスコミが来れなくなっただけでした。メンバーの生活だったり人生を預かってるからそんな行き当たりばったりでは良くない気がして悩みましたね。でも、坂口さんの方針や理想を否定したくなかったから、なんとかその中で結果を出したくて「何だったらいいですか?」と聞いたら「舞台は期間が長いからダメだけど、映画やテレビはスケジュール次第でいい」と言われたから、一生懸命動いて話をもってきたら「主要選手は出さない」みたいなことを言われて進められなくなって。 ――そうだったんですね。 風香 ほかにもM-1でウエストランドさんが優勝した直後のすごい注目されてるイベントに声を掛けていただいて。 ――風香さんの元マネージャーの小林さんがタイタンの偉い方になってますよね。 青野 そうなんですね。 風香 配信も凄い売れててチケットもソールドアウト。でも「(青野)未来と皇希(現・天麗皇希)と菜摘(現・翔月なつみ)はダメ」って言われて、その時は松井(珠紗)とCHIAKIが出てすごく盛り上げてくれたので結果的には良かったんですけど。「これもダメなんだ…」って気持ちにはなりました。そうしたら「アクトレスガールズの中を良くするならいい」と言ってくれたんで、知り合いからある芸能人の方に「試合をしてほしい」とお願いしていただいて、最初は話すこともできなかったけどだんだんコスチュームの話になったり前に進みそうだったのでそれを伝えたら坂口さんに「継続参戦じゃないとあかん。一発やったらいらん」って言われて……。坂口さん的にはすでに有名な芸能人より新人にスポットを当ててあげたいという親心だと思うので全てに否定ではないんですけど、私的にはこれが駄目なら私のできることはなくなったなって思って。 ――風香さんは昨年のアクトレスガールズ奈良公演の開催で相当苦労もされてましたよね。 風香 ありがたいことですけど規模が大きくて大変なことが多すぎました(苦笑)。でも奈良公演は奈良市や教育委員会や奈良新聞や奈良テレビ、隣の大和郡山市が後援についてくださったり、地元のホテルがスポンサーになってくださったりがあったので、何としても乗りきらなきゃみたいな感じでした。 ――青野さんは、風香さんの企画や仕事のオファーが通らなかったりしてたことは知ってました? 風香 そんな知らないよね? 青野 はい。私の耳には話が入ってこないところで断られてしまってるので。風香さんが来てくださったことで奈良公演もそうですし、注目されたっていうのが大きくて。ただ、風香さんが持ってきてくださった話が全部できていたら、もっと大きくなれたのに、っていうのはすごい思いました。 風香 チャンスは何度かあったと思うんです。でも制限が多くて出来ることが無くなって。でもぶつかってでももっと話せば何か変わったのかもしれないから、私も未熟でした。