【天皇賞】戸崎圭 菊花賞馬・ドゥレッツァと挑む春盾制覇 自身初のG1連勝なるか
「天皇賞(春)・G1」(28日、京都) 春の6週連続G1ロードが伝統の春盾で幕開けする。昨秋の菊花賞に続く、G1・2勝目を狙うのがドゥレッツァだ。前走の金鯱賞は2着に敗れたが、今回は早めに栗東に滞在して万全の態勢に仕上げている。主戦のルメールが落馬負傷により騎乗できないため、戸崎圭と3戦ぶりにタッグ。皐月賞をジャスティンミラノで制して勢いに乗る鞍上は、自身初のJRA・G1連勝を目指す。 過去10年の天皇賞・春で7勝と好相性を誇るのが菊花賞馬。今年のメンバーで菊花賞を勝っているのはドゥレッツァのみ。同じ淀の長丁場で結果を出しているのは心強く、距離延長は望むところだ。 金鯱賞で2着に敗れたため、連勝は5でストップ。プログノーシスに5馬身差をつけられたが、尾関師に悲観する様子はない。「今までになく、しっかり休んだ分、力みがありました。先もあったので、最終的にはトライアルの仕上げになってしまったところがありました」と4カ半月ぶりの実戦を敗因に挙げる。 一度使ったことで、状態は上向き。栗東に滞在して順調に調整しており、「前走後はそれほど反動もなかったですし、精神的にも力みが取れている」と上積みの大きさを強調する。 ルメールの落馬負傷により、鞍上に指名されたのが戸崎圭。17日には栗東に駆け付けて、1週前追い切りで好感触をつかんだ。戸崎圭と尾関師のタッグといえば19年の天皇賞・春。グローリーヴェイズで2着と、フィエールマンに首差敗れた悔しい思いがある。この時はゴールデンウイークの渋滞で、美浦から京都までの輸送で約11時間かかった。それも踏まえて、今回は栗東滞在を選択。万全の態勢を敷き、5年前の雪辱を果たす。 〈1週前診断〉戸崎圭を背に栗東CWで6F81秒6-11秒2(G強め)。前を行くレッドアヴァンティ(5歳2勝クラス)に楽々と追いつき、ゴール前で鞍上が気合をつけるとシャープに伸びた。馬体に張りがあり、順調に仕上がっている。 ▼傾向(過去10年) 京都競馬場の改修工事に伴い、21&22年は阪神で開催。 ▼人気 1番人気〈3・3・0・4〉 2番人気〈5・0・1・4〉 3番人気〈1・1・1・7〉 4番人気〈1・1・4・4〉 5番人気〈0・1・0・9〉 勝ち馬は全て4番人気以内。 ▼所属 美 浦〈4・2・3・35〉 栗 東〈6・8・7・100〉 外国馬〈0・0・0・1〉 ▼ステップ 阪神大賞典〈3・5・4・49〉 日経賞〈3・2・3・42〉 大阪杯〈2・1・0・5〉 ※G2時も含む 有馬記念〈1・0・0・0〉 AJCC〈1・0・0・1〉 ダイヤモS〈0・1・1・16〉 日経新春杯〈0・1・0・0〉 レッドシーターフHC 〈0・0・1・0〉 京都記念〈0・0・1・5〉 大阪杯、阪神大賞典、日経賞の三大ステップで馬券圏内30頭中23頭を占めている。 ▼前走内容 勝ち馬全頭が5着以内。同8頭が3番人気以内に支持されていた。 ▼性齢 4歳馬〈4・2・4・30〉 5歳馬〈5・3・1・38〉 6歳馬〈1・4・2・33〉 7歳以上〈0・1・3・35〉 9勝を占める4&5歳馬が中心。牝馬は〈0・0・1・10〉と劣勢だ。 ▼重賞実績 勝ち馬全頭に芝2500メートル以上のG1かG2でVがあった。また、同全頭に菊花賞3着以内か天皇賞・春Vがあった。 ▼決め手 勝ち馬9頭が前走の4角を5番手以内で通過していた。 ▼注目馬 全項目クリアはゼロで、ブローザホーンとドゥレッツァが減点1。今年2走と順調な臨戦過程を踏むブローザホーンを推す。(記録室)