政治の世界が混とんしても独自の動きで堅調に推移する銘柄に注目 「ニデック」「能美防災」「信越ポリマー」
【うまちゃんの財ザク!】 与党の過半数割れで、①自公が野党の一部と連立の枠組みを拡大②野党の一部が閣外協力③野党の大連立が考えられます。②は1994年の羽田孜内閣のように短命に終わる可能性が高く、③も93年の細川護熙政権を誕生させた小沢一郎氏のようなキーマンが出てくるのかどうか。難しいところです。 いずれにしろ、政治の世界は混とんとして、マーケットの動きは当分の間、見通しづらく、不透明です。来週11月5日には米国の大統領選、6~7日は米国の政策金利を決定するFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されます。かなり緊張が続く1週間です。 そんな中、気になる銘柄を挙げておきます。まず、EV駆動装置で中国市場の採算が改善したニデック。2024年4~9月期の連結決算も、営業利益は同期では過去最高でした。 続いて、10月10日発行のこのコーナーでも触れたセコム系列の防災機器大手、能美防災。ずっと好調で25年3月期の連結業績予想でも売上高、純利益とも従来予想を大幅に上方修正し、上場来高値を更新しました。 信越ポリマーも自動車関連の電子デバイスが好調、OA機器用部品も増収増益と業績がいいです。取得総数50万株、取得総額9億円を限度とする自社株買いを発表しています。 カナダのコンビニ大手から買収提案を受けたセブン&アイ・ホールディングスは、その対策の一環として、投資家向けの事業説明会で、グローバルCVS事業を中心に成長を加速させ、30年度にグループの売上高を30兆円(23年度は11兆4717億円)に伸ばすと打ち出しました。 もう1つ、25年3月期の連結業績予想を上方修正したバンダイナムコホールディングスも、家庭用ゲームなどが好調です。それぞれ政治の世界がどうあろうと、独自の動きで堅調に推移しています。 最後にしばらく軟調だった自動車関連も、円安が加速して復活の兆し。11月6日にトヨタ自動車の決算が控えていて、ここで上方修正するかどうかも注目です。ちなみにトヨタの25年3月期の通期想定為替レートは1ドル=145円で実勢より円高に設定されています。 ■おまけのひと言 「時価総額が9500億円規模で6年ぶりの大型案件になった東京メトロは、1万株以上の株主に全線定期券を贈呈。主要駅で展開する蕎麦店のかき揚げ無料券なども用意。新NISAスタートで個人株主に商品券など贈呈する株主優待が広がっています」