【MotoGP】ヤマハ、V4エンジン開発を公式に認める。「ライバル4社が使うV4のポテンシャルを理解する事が重要」と理由説明
MotoGPで現在唯一直列4気筒エンジンを使用しているヤマハ。彼らにV4エンジン化の計画があることが報じられていたが、チーム上層部が開発を公式に認め、理由を語った。 【ギャラリー】秋葉原にMotoGP襲来! 10月日本GPに向けてプレイベントが実施 MotoGPには現在5メーカーが参戦しているが、ホンダ、ドゥカティ、KTMそしてアプリリアはV4エンジンを採用……ヤマハだけが直列4気筒のエンジンを使用している。 ヤマハは苦戦続きとなっている中、V4エンジン化プランを進めていることを、先日motorsport.comが報じたばかりだった。 そしてミサノでの2戦目となるエミリア・ロマーニャGPを前に、ヤマハのマネージングディレクターを務めるリン・ジャービスが、V4エンジンの開発に取り組んでいることを認め、その理由についても説明した。 何がV4エンジン開発を促したのか? そう尋ねられたジャービスは「かなり前に遡る」とMotoGP.comに語った。 「スズキがMotoGPに参戦してきたときは、直列4気筒を使用しているメーカーは2社あった。言うまでもないが他のメーカーはV4だ」 「近年、このスポーツではとても多くの技術開発が見られてきたが、スズキは撤退してしまった。そして、我々は直列4気筒を使用する唯一のメーカーとなった」 「直列4気筒に関する我々の見解だが、開発と改善の余地は依然として十分にあると思っている」 「しかしライバル全員がV4を走らせていて、2027年の新レギュレーションを見据えると、直列4気筒と比較したV4のポテンシャルを深く理解することが我々にとって重要なんだ」 「そうした点に基づき、しばらく前に我々はこのプロジェクトをスタートさせることを決めた」 そしてジャービスは、開発中のV4エンジンをデビューさせる時期についても尋ねられた。彼はヤマハV4エンジンのレースデビューの具体的な時期についてコメントを避けたが、2025年半ばにはテストで姿が見られるようになるだろうと示唆した。 「プロジェクトはスケジュール通りに進んでいる」 「それが最も説明のできる言い方だろう。正確な進み具合を説明することはできないが、我々の計画通りに進んでいる」 「エンジンは設計され、既にベンチでテストが行なわれている。まだバイクに載せて走らせてはいない。まだその時ではないんだ。我々は開発と設計に忙しくしている。耐久性のテストの準備が整えば、ようやくコースでのテストを始められる」 「もちろん、2027年に向けてどんなエンジンが必要なのかを検討し確認することが、我々が先取りして行なうことなのは間違いないが、2027年は今のところかなり遠い。だから我々は今スタートしている必要がある」 「我々は経験を積む必要があるんだ。いつ(V4エンジンが)レースで見られるかは分からないが、コース上でのテストはそう遠くないだろう。開発具合にもよるが、上手くいけば来年半ばにコース上で見ることができるかもしれない
Rachit Thukral