福井駅前南通り再開発、全面開業は2029年春に 商業エリアにデッキ、ゆとりある歩行者空間…まちなか回遊性向上へ
福井県福井市のハピリン南側一帯の再開発を進める駅前南通り地区再開発組合は7月31日、同市のアオッサで会見を開き、事業計画の変更に伴う整備スケジュール案を示した。2028年度中としていた全体開業について29年春と明らかにした。総事業費は約134億円。 南通り地区は事業区域約1ヘクタール。三つのブロックに分かれ、商業・業務機能のほか、ホテル、マンション、駐車場などを設ける。当初26年春の全体開業を予定していたが、人件費などの高騰による収支計画の見直しなどで開業予定が28年度にずれ込んだ。 新たなスケジュール案では今年9月までに権利変換計画の認可を受け、10月から一部建物を除き解体工事に入る。北陸初進出の「カンデオホテルズ」は27年春、マンションは同年冬に開業する。残る商業エリアは27年度に解体工事に着手し、29年春の開業を目指す。 会見には再開発組合の齊藤隆美理事長や保留床を取得予定の事業者らが出席。担当者が計画の概要として「食と健康のストリート」をコンセプトに、複数の広場やゆとりある歩行者空間、低層部の商業エリア部分のデッキなどで、まちなかの回遊性を高めると説明。齊藤理事長は「南通りににぎわいをつくり出せるよう、必ず成功させる」と決意を述べた。 同組合は29日、福井県から総事業費や事業期間など事業計画の変更認可を受けた。地権者の土地を新たなビルの床の所有権に置き換える権利変換計画の認可申請を30日に市を通じて県に行った。
福井新聞社