阪神・近本光司、赤星以来の4年連続Gグラブ賞 新庄に並ぶ虎最長5年連続目指す
守備の名手に贈られる「第53回三井ゴールデン・グラブ賞」の受賞者が12日に発表され、阪神・近本光司外野手(30)が4年連続4回目の受賞となった。今季は中堅手として広い守備範囲で不動のレギュラーとして貢献し、球団では赤星憲広(2003―06年)以来となる4年連続の受賞を達成。球団最長の新庄剛志(1996―2000年)に並ぶ5年連続の戴冠への意気込みを示した。 虎のセンターラインをどっしり支える背番号5が、4年連続の勲章を手にした。近本は三井ゴールデン・グラブ賞の受賞に際し、球団を通じて喜びのコメントを発表した。 「4年連続で受賞することができて、とても光栄に思います。サポートしてくれた多くの方々に感謝したいです」 プロ6年目の今季は中堅手として141試合に出場し、規定試合数(野手は試合数×3分の2)をクリアした外野手の中ではセ・リーグ2位の294刺殺、同最多タイの6補殺、同8位の守備率・987だった。球団で4年連続の受賞は、同じく中堅を守った赤星憲広以来で、平田勝男、新庄剛志に次ぐ通算4人目という快挙。昨年の同賞の授賞式では「連続して取れたというのが自分の中ではすごくよかった」と話していたが、今年も高い水準をキープし続けて連続受賞を果たした。 昨季は両リーグの野手で唯一の守備率10割を達成し、両リーグ最多の287票を獲得した。今季は4月5日のヤクルト戦(神宮)で自身の正面に飛んだ複雑な回転のライナーを捕球し損ね、失点につながる今季の初失策がついた。それでも7日の同戦では同じような正面へのライナー性の打球をスライディングしてキャッチ。続いて9日の広島戦(甲子園)でもプレーボール直後に左中間を当たりをダイビングキャッチするなど美技を連発した。 「(失策の後)ビビる気持ちはもう、全くなかったよ。そのあとすぐ打球も飛んできたし、その時は気持ちも、もう大丈夫やった」 久々に犯した落球にもすぐに切り替えた。「ビビって前に出れないのが一番怖いこと。エラーするのも怖いけど、出れないことの方が怖い」とも語った。長いシーズンの中でひとつのミスを引きずらず、すぐ次のプレーに切り替えて全力を尽くす。そうやって今に懸け続けてきたからこそつかんだ勲章だった。 「今回で満足することなく、来年以降もまた受賞できるように頑張ります」