「サイバーファイト」新体制、ノアのフロントトップが明かす「新日本プロレス」との今後…「その時、その時の自然な流れです」
プロレスリング・ノア、DDT、東京女子プロレスなどを運営するプロレス事業会社「CyberFight(サイバー・ファイト)」は16日、都内の会見で新体制を発表した。 DDTのプロレスラー、高木三四郎(54。本名・高木規)が社長を退任し新たに親会社であるIT大手「サイバーエージェント」副社長の岡本保朗氏(48)が6月1日付けで社長に就任する。高木は副社長としてDDT、東京女子の運営に専念。ノアはこれまで通り武田有弘取締役がフロントトップとして指揮を執る。 新社長の岡本氏は「業界一番の会社にするんだと今までやってこられた。業界ナンバーワンの会社にしたい」と掲げ「リング上にはすばらしい選手、スタッフがそろっているので全幅の信頼を置いています。私は経営に専念したいと思っています」と明かした。さらに「WWEとノアとの関係強化」「新規協賛企業の獲得」「ABEMA生中継の強化」の3大指針を示した。 会見後、ノアを運営する武田氏がスポーツ報知の取材に応じ新体制について「これまで以上にノア、DDT、東京女子、それぞれの良さを生かした経営になると思います。今まではサイバーファイトとして全団体が同じ目標に進んでいた感はありましたが、これからは団体ごとに経営目標を変えていき、各団体の特性を生かすことになると思います」と明かした。 武田氏は、2019年1月からフロントトップとしてノアを運営してきたが、新体制でも引き続き自身の仕事は変わらず「ノアのコンテンツをしっかり作ることです」と見据えた。その上で岡本新社長が掲げた「業界ナンバーワン」についてこう受け止めた。 「ノアとしてやることは集客です。年間の来場者数の増加です。ここをナンバーワンにもっていかないといけません。というのも、日本のプロレスビジネスにおいてはやはり、そこが売り上げのシェアが高いんです。そこから配信、マーチャンダイジングがありますけど、ベースは来場者です。それがイコール売り上げ増になりますから、2023年は武藤(敬司)さんの引退イヤーで動員があったので、まずはそこが目標です」 一方で現在の国内のプロレス界では、新日本プロレスが収益、観客動員などすべてに置いて圧倒的なトップに君臨している。新日本とは現在、対抗戦、互いの所属選手がそれぞれの大会へ参戦するなど交流が活発化している。今後の新日本との関係を武田氏はこう見据えた。 「これまでもお互いに何かやろうと言っているわけではなくて選手同士の因縁が生まれたり(チャリティー大会の)『ALL TOGETHER』があったり…その時、その時の自然な流れなんです。あとは我々、選手、団体を有名にしないといけません。新日本プロレスに上がったり新日本と同じ大会に上がると知名度が売れますのでそういう部分になります」 業界ナンバーワンの「集客」へ武田氏は、あらゆる方面にアンテナを張り、今度こそ「1位」へ挑む。 (福留 崇広) ◆サイバーファイト新体制 代表取締役社長 岡本保朗 副社長 高木規 同 丸藤正道 取締役 武田有弘 同 西垣彰人
報知新聞社