<センバツ・頑張れ広陵>てっぺんへ、切磋琢磨 センバツ優勝目指す 女子硬式野球部 /広島
◇男子と練習や交流 奮い立つモチベーションに 第95回記念選抜高校野球大会で4度目の優勝を目指して練習を積んでいる広陵。同じ学校内にもう一つ、春のセンバツ大会優勝を目標に掲げるチームがある。2022年創部の女子硬式野球部だ。【安徳祐】 部員は1年生25人。女子野球部のグラウンドは内野ほどの広さしかないが、原田京佳主将を中心に「いいよいいよ」「スクイズあるよ」と元気に声をかけ合い練習に励んでいる。 原田主将は中学3年の夏、広陵に女子野球部が新設されることを知った。17年夏の甲子園で6本塁打を放ち、広島カープで活躍する憧れの中村奨成選手の母校。同じ広陵で野球をしたいと、古里大分市を離れて進学した。伝統ある男子と創部1年目の女子だが、男子は同じ野球を志す仲間として受け止めてくれ、3年生が「基礎練習を一緒にやろう」と声をかけてくれるなど交流も盛んだ。原田主将は内海優太選手(3年)から打撃フォームのアドバイスをもらい「練習試合で打率が上がった」と成果を話す。 昨夏初めて出場した第26回全国高校女子硬式野球選手権大会は初戦敗退。今春の第24回全国高校女子硬式野球選抜大会(3月23日~4月2日、埼玉県加須市など)では全国大会で初勝利をあげ、「男子と一緒にダブル優勝したい」と原田主将。女子野球部の坂田脩造監督は「勝ち上がっていく男子の姿は、女子部員を奮い立たせ、頑張ろうというモチベーションになっている。歴史の厚みは違うが、ともに日本一になれるよう切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と語った。