宇部市の市民意識調査「住みやすい」が88・2% 満足度トップは「地域医療体制の充実」【宇部】
ワーストは「公共交通の確保」
宇部市は、今年度の市民意識調査の結果を公表した。住みやすさについては、88・2%が「住みやすい」もしくは「どちらかといえば住みやすい」と回答。市の施策の満足度・重要度を得点化したポートフォリオ分析によると、「地域医療体制の充実」の満足度が最も高く、「利便性の高い地域公共交通の確保」が最も低かった。 第5次総合計画(2022~31年度)を効果的に推進するため、市の施策に係るニーズや満足度を把握する目的で、おととし、昨年に続いて調査を実施。対象は満18歳以上の市民から抽出した3000人で、対象者に郵便で調査票を配布。7月にインターネットでの回答の受け付け、郵送による回収を行い、有効回答率は45・4%だった。 市の住みやすさの88・2%は、昨年度調査から0・1㌽上昇。年代が上がるにつれて〝住みやすい〟の割合が高くなる傾向がある。家族構成別では、3世代世帯(親・子・孫)が他の世帯層に比べて割合が高く、居住地別では北部地区が他の地区に比べて低かった。 住みやすいと思う理由は「自然災害が少ない」が46・2%で最も高く、次いで「食料品や家庭用品等の生活必需品の買い物が便利」が35・2%、「住環境が良い」「自然環境に恵まれている」が27・9%。一方、住みにくいと思う理由は「公共交通が不便」が56・3%で最も高く、次いで「娯楽・レジャー施設が不足している」が25・0%、「働く場所が少ない」が20・1%と続いた。 市政(まちづくり)に関心があるかについては「関心がある」「どちらかといえば関心がある」が67・5%。これからも市に住み続けたいかという質問には「どちらかといえば」も含めて「住み続けたい」と80・0%が回答した。 市内企業の事業活動が活発に行われていると思うかという問いには、〝そう思う〟と24・1%、〝そう思わない〟と45・9%が回答。子育てしやすいまちだと思うかについては、〝そう思う〟と59・5%、〝そう思わない〟と14・0%が答えた。住んでいる地域でコミュニティー活動が活発だと思うかという質問の回答は〝そう思う〟が41・0%、〝そう思わない〟が32・1%だった。 ポートフォリオ分析によると、施策の満足度は、地域医療体制の充実、消防・防災の推進、生涯を通じた健康づくりの推進の順に高かった。一方、ワースト3は利便性の高い地域公共交通の確保、安定した雇用の創出と産業人材の育成、地域を支える商工業の振興だった。施策の重要度のトップ3は地域医療体制の充実、子どもを生み育てやすい環境の充実、子どもが健やかに育つ環境の整備となっている。 市行革推進課の担当者は「調査の結果を今後の施策展開の基礎資料として活用していきたい」と話した。