実戦形式の打撃練習で安打を放つ東北福祉大・島袋（カメラ・有吉　広紀）

　仙台六大学野球春季リーグ（Ｌ）戦が１３日、開幕する。昨秋優勝の東北福祉大は、昨秋“４冠”の島袋皓平遊撃手（４年＝沖縄尚学）が４番の責任を胸に活躍を見せることを決意。優勝校は全日本大学野球選手権（６月１０日から７日間、神宮ほか）に出場する。 　今までより少し重く感じる責任感も力に変え、目指すはリーグ戦連覇だ。東北福祉大・島袋は「チャンスで絶対に回ってくるし、そこで打つのが４番と思っている」と言い切った。主軸としての役目を果たし、チームに貢献する構えだ。 　昨秋から４番に座って最多本塁打、最多打点、ベストナイン、ＭＶＰと“個人４冠”に輝き、３季ぶりＶに大きく貢献した。今春は引き続き４番打者を任されたが「定着してきてプレッシャーも出てきた」と調子を崩したこともあった。しかし山路哲生監督からの「どんな状態でもお前を４番で使うから」という言葉を胸に、プレッシャーから逃げずに立ち向かっていく。 　冬場は打力アップへ向け、速くて強い球にも負けないスイングの習得に取り組んだ。体全体で打てるよう上半身と下半身の連動性を意識し、タイミングの取り方も工夫をこらした。打撃フォームを動画に撮っては確認し、修正してはまた撮影…を繰り返して、理想の形を体にたたき込んできた。この日の実戦形式の打撃練習では安打を連発。開幕に合わせて確実に調子を上げてきた。 　昨秋はリーグ優勝も東北地区代表決定戦で敗れて明治神宮大会出場を逃した。その悔しさを忘れてはいない。「守備からリズムをつくって攻撃につなげる、自分たちの野球がやれれば勝てる」と意気込んだ島袋。２２年春以来となる全国舞台へ、４番の一振りが厳しいリーグ戦を勝ち抜くカギとなる。（有吉　広紀）