愛媛FC 迎える正念場 大敗から見えたチームの「停滞感」
シーズン序盤で概ね順調に勝ち点を積み重ねたチームは、J2リーグ第16節、敵地での千葉戦で一気に失意の底へ落とされた。 開始1分経たずして千葉に先制を許すと、その後も相手の勢いを止めきれず。立て続けに失点を繰り返し、終わってみればクラブワーストタイの7失点。攻撃面でもほとんど良さを出せぬまま無惨な大敗に選手たちは大きく肩を落とした。 「シンプルに完敗です」 石丸清隆監督は試合後の会見で開口一番、そう述べた。 こうなる予兆がなかったわけではない。 シーズン序盤は勝っても負けてもチームが目指す“ノンストップ・フットボール”を体現すべく、高い位置でのプレッシングや能動的なパスワークから果敢にゴールへアタックするなど、多彩なアクションでオリジナルな“色”を見せていたが、第11節・山形戦で黒星を喫して以降、その色は徐々に失われていった。 それでも、チームはGK徳重健太の神がかり的なビッグセーブの連発に助けられる形でしぶとく勝ち点を積み上げていたが、漂う停滞感を棚上げにしていたツケは千葉戦で一気に回ってきた。
愛媛新聞社