金メダルを手にする藤波朱理（撮影・中田匡峻）

　「パリ五輪・レスリング女子５３キロ級・決勝」（８日、シャンドマルズ・アリーナ） 　藤波朱理（２０）＝日体大＝は、ジェペス・グスマン（エクアドル）と対戦。１０－０でテクニカルスペリオリティ勝ちし、初出場で金メダルを獲得した。昨年の世界選手権では７失点を喫した相手に今回は圧倒的な強さを見せつけ、自身の公式戦連勝記録は１３７に更新。コーチを務める父・俊一さん（５９）の元へ走り、思い切り抱きついた。新たなレスリング最強女王との歓喜の一問一答は次の通り。 【写真】まさかのインタビュアー！　びっくり大はしゃぎでニッコニコな藤波朱理が可愛すぎる 　－今の気分は。 　「もう最高です！！」 　－勝った瞬間は感極まった。 　「この瞬間を思い続けて、願い続けてここまでやったきたので、それを実現できて、本当にうれしい。うれしい、うれしい、うれしい、という気持ち」 　－決勝の試合運びは。 　「コーチ達とグスマン選手対策をやってきて、それを出せた。グスマン選手は奮い立たせてくれた存在だった。試合が終わったら、ありがとうという気持ちを伝えた」 　－表彰台の頂点は。 　「これ以上絶景はないだろうなと。最高です」 　－勝った後、コーチのお父さんに抱きついた。 　「本当はタックルにいこうと思っていたが、抱きつきにいっちゃいました」 　－お父さんは「最初で最後じゃないか」と言っていたが。 　「はい、そうですね（笑）」 　－タックルではなく、抱きついたのはどういう思い。 　「どういう思いだろうな…。まあ、ありがとうという気持ちを伝えたい」 　－スタンドのお母さんのところにもいった。 　「本当に母には感謝しかないので。ありがとうという気持ちを一番に伝えた」 　－連勝は過去のことと言ってきたが、１３７連勝に伸ばして。 　「本当に私はこの金メダルが欲しくてやってきたので、（連勝よりも）とりあえずは金メダルを獲得できてうれしい」 　－金メダルを手にして。 　「これが欲しくてやってきたので、うれしい気持ち」 　－決勝前、伊調さんから連絡は。 　「技術的なことで対策してきたことがあったので、その確認をしてもらっていた」 　－決勝の舞台は。 　「マットに上がって、やることは変わらないが、この舞台を存分に味わおうという気持ちで上がった」 　－女子はいい流れではなかったが、不安はなかったか。 　「うーん。自分のやることに集中して試合に挑んだし、これから後半（の階級も）レスリングに注目してほしい」 　－パリ五輪までの道のりを振り返って。 　「一番は３月に大きなけがをして、手術もして、（けがを）やったばかりの時はもうダメかもしれないと。『なんで今なんだ』と思ったときもあったが、今となって思うのは、起こること全てに意味があって、あれは今この瞬間を輝かせてくれる経験だったと今になって言える」 　－日本の女子レスリングの歴史をつないだ。 　「自分も五輪という舞台をテレビで見て、夢をもらって、私もこうなりたいと思ってここまで来たので。今のキッズレスターや子どもたちに何か感じてもらえることがあればうれしい」 　－減量から解放され、今何を一番食べたい。 　「うーん…焼き肉っ！！」