ハリルホジッチ前監督会見(全文2)豪州戦の後、2選手はがっかりしていた
試合に出られず、がっかりしていることに悲しく思った
ですから皆さんもご存じのとおりに、例えば23人呼んでチームを編成していても、その23人全員が試合に出られるわけではないわけでして、ですからやはり試合に出る子たち、それから出ない選手たちというのがある。それは日本だけじゃありません、どこでも同じです。そしてそれでうれしかったり、うれしくなかったりもするわけですが、ですからまさにもう歴史的な勝利でオーストラリアに勝って、そしてワールドカップへの予選通過をしたあの試合のあとですら、そしてその試合のあと2人の選手が、やはりちょっとがっかりしていた。それはやっぱり試合に出なかったということでがっかりはしていた。でもその前何度も試合に出ていたわけです。ですからそういった彼らが試合に出れなくて、でもそれでがっかりしていること自体、私はちょっと悲しく思いました。 ものすごく練習したんです、私たち。例えば私個人的には、2カ月休みも1日として取らずにずっと働いてきました。もちろん休みを取ろうと思えばいつでも取られる立場にはあるんですけど。でも私が日本に来たのはこのチームを育てるためだったので、ですから私がこうやって日本に来て、そして人々が私に頼んだというのは、やはりワールドカップへの予選通過をするということであって、だからじゃあそれが終わったらあとなんかいろいろやりましょうっていうお話をしていたんです。
今までやってきた選手に代わる誰かはいないか探していた
さあそれで予選は通過した。それもいわゆる首位で通過したわけです。われわれのいたグループというのは、それは大変なグループでもございました。でも皆さんの中には、いや、当たり前じゃないか、だって日本はいつも予選通過してきたんだからというふうにおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんけど、そんな楽なことではございませんでした。で、守備にも攻撃にもベストでした。そしてそれも歴史に残るような試合もしたんです。それは、こんなの初めてだったんですよね。初戦を落として、それで予選通過ができるチームっていうのは初めてだったんですね。オーストラリアに最初に勝ったんですから。もう全員がパニクっていましたよ。特に、は、ハリル、若い選手を起用するじゃないかといったときの皆さんのパニクりぶり。でもそれにもかかわらず、素晴らしい勝利というものを勝ち取ったんです。 そしていろいろと疑問に思っていた人々が、つまりはそこでこの抜きんでた、つまり彼らで大丈夫かなって思っていた選手たちが、そこで抜きんでた力を発揮してくれたんです。だから、え、こんな若い選手呼んでおいていいのか、ということで納得していらっしゃらない方もいらっしゃいました。そしてUAEのチームに日本代表チームがアウェーで初めて勝った。そしてまた、もう1つ歴史的な勝利というのが対ブルガリア戦で、7-2で勝った。え、ヨーロッパのチームでそれほどまでの差をつけて勝つっていうのは、今までかつてなかったことだったんです。ですから本当にいろいろな意味で成功してきたことというのがこの3年間ございました。でもそれでもみんな満足できないということであるわけで、でも私自身は、いやあ、もう満足以上のものがありました。でも本当に難しいというような、そんなときだっただけに、私はこれだけできたということで満足しています。 そうですね、やはりこのチーム、そしてまたチームを率いる人々にしましても、ここ数年間の間、やはりパフォーマンスという意味ではなかなか厳しいものがあった。だからこそ私自身は、うーん、そうか、今までやってきたあの選手に誰か代わる選手はいないのかなというふうに探していったわけです。ですからそこにいわゆる競争というものの原理を取り入れる。だからもうちょっとベテランのお尻をたたいて、もう少し彼らが今まで以上に頑張ってくれるようにとかもしました。でもとにかくそういった意味で、みんないろいろと満足しないことがいろいろあった。でもこの3年間でしっかりと成功を手にして、そして誰もが満足をした。