ソフトバンク 有原の開幕投手決定で思い出す「90年代ダイエー時代」
2024年のプロ野球も開幕まであと僅かとなり、多くの球団で開幕投手が公表されている。 【一覧】ソフトバンクの過去10年の開幕投手 小久保裕紀新監督体制となったソフトバンクは、有原 航平投手(広陵出身)が日本ハム時代の2020年以来、4年ぶり3度目の開幕投手を務める。もちろんソフトバンク移籍後は初めてだ。 有原のようにNPBで他球団のユニフォームを着ていた選手が開幕投手を務めるのは、ダイエー時代である2001年の西村龍次(前近鉄)以来、23年ぶりのことだ。これはかなり久しぶりではあるが、その当時は生え抜きではない投手が開幕投手を務めることが多かった。 なんと工藤公康(前西武)、武田一浩(前日本ハム)、そして西村の3人が、1995年から2001年まで7年連続で開幕投手を任されていた。それだけトレードやFAで、エース格の投手を迎え入れていたのである。 裏を返すと1989年に南海からダイエーへと親会社が変わってから、生え抜きの先発投手育成に苦しんでいたことになる。ダイエーとなってから入団した投手が初めて開幕投手を務めたのは、2002年の田之上慶三郎が初。ダイエーとなってから14年目のシーズンのことだった。ちなみに田之上はドラフト外での入団である。 以降は、斉藤和巳や杉内俊哉ら。ダイエー時代に入団した選手が柱となり、親会社がソフトバンクに変わってからも、攝津正や千賀 滉大投手(蒲郡出身=現・メッツ)が開幕投手を任されるほどの投手に成長した。