【毎日書評】不満に振り回される人生はもう嫌だ!小さなことにくよくよしない生き方3つのヒント
完璧な人なんて、つまらない
いまよりもっといいものを求めてばかりいると、人生は間違いなくなく負け戦に終わると著者は述べています。人は現状に満足して感謝するかわりに、なにかと欠点をほじくり出して無理やりなおそうとするもの。しかし欠点ばかり気にしていると、不満だけがふくらんでいくのです。 たとえば、散らかりっぱなしの押し入れ、車の引っかき傷、ぱっとしない仕事、なんとか減らしたい数キロぶんの体重といった身近なことや、だれかの欠点(その人の服のセンスや言動や生き方)まで含めて、悪いところばかりを見ていると、人にやさしく接するという大きな目標を見失ってしまう。(22~23ページより) もちろんそれは、ベストを尽くさなくていいという意味ではありません。そうではなく、人生の悪いところにとらわれすぎないようにするべきだということ。 では、どうしたらいいのでしょうか? 解決策はこうだ。 こんなはずじゃない、もっとよくなるはずだと思い込むいつものパターンに落ち込んだら、いまのままの自分でいいんだと心の中で言いきかせること。批判するのをやめれば、すべてはうまくいく。(23ページより) 人生のあらゆる場面で完璧主義を捨てられるようになれば、人生はそれ自体で完璧であるということに気づくことができます。(22ページより)
人生はただのテストにすぎない
著者のお気に入りのポスターには、「人生はテストだ。ただのテストにすぎない」と書いてあるのだそうです。それは、人生を生真面目にとらえすぎないようにとの教訓にもなっているようです。 人生とさまざまな挑戦を、テストまたはテストの連続とみなせば、直面する問題の一つひとつが自分を成長させ、パンチにたいして柔軟に身をかわすコツをつかむチャンスだと思えるようになる。問題や責任や越えられそうもないハードルの山にぶちあたっても、それをテストと思えば乗り越えられるチャンスはつねにある。(104~105ページより) 逆に問題を戦いだとみなし、「それを乗り越えるためには是が非でも勝たなければならない」と考えたのでは、人生が苦難に満ちたものになるのは当然。 そうなると、すべてをきちんとやり遂げたときしか幸せを感じられなくなってしまうわけです。だから人生はテストだと考えるべきで、それを目先の問題に応用してみることを著者は勧めています。 たとえば、難しい年ごろの子供か要求のきつい上司がいるとする。これを「問題」視するかわりにテストだと考えてみる。やっきになって解決しようとせず、そこからなにか学べるかどうか考えよう。(105ページより) そして、「なぜこれが私の人生に起きたのだろう? これは私の人生にとってどんな意味があるのか? これを乗り越えるためには、なにをどうすればいい? これをなんらかのテストと見なせないものか?」と自分に問いかけてみる。 そうすれば、自分の反応の変化に驚くはずだと著者。いいかえれば、あるがままの現実を柔軟に受け入れるほうが、思い悩むよりも簡単であり、よい結果に結びつくということです。(104ページより) 本書に書かれた戦略を試してみれば、穏やかに生きるための2つのルールが身につくはずだと著者は断言しています。それは、「小さいことにくよくよするな」「すべては小さいことだ」という2点。たしかにこの考え方を人生に取り込むことができれば、もっと穏やかで感情豊かな自分を育てていけるかもしれません。 >>Kindle unlimited、99円で2カ月読み放題キャンペーン中! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: サンマーク出版
印南敦史