どうするサインツJr.。フェラーリ離れる来季に向け、焦らず慎重に決断か「僕はもうすぐ30になる。次のプロジェクトは本当に成功させたい」
2025年シーズンのF1に向けたストーブリーグで、最も動向が注目されているドライバーが、今季限りでフェラーリを離れるカルロス・サインツJr.だ。彼はルイス・ハミルトンのフェラーリ加入に伴いチームを追われる格好となるが、来季に向けては様々な選択肢を見据えている。 【動画】オープニングラップに衝撃の大クラッシュ発生! ペレスのマシンは見るも無惨な姿に|F1モナコGP サインツJr.に特に熱心なオファーをしているのが、2026年からアウディワークスとなるザウバー。サインツJr.に対して高額オファーを提示したとされているが、ザウバーは彼に早期の決断(5月中と見られる)を求めていることが広く理解されている。この取引が破談となれば、チームはアルピーヌ所属のエステバン・オコンなど、その他のドライバーに目を向けることになるだろう。 ただサインツJr.にとっては、ザウバーに移籍することが本当に正しい選択なのか、見極める必要があるだろう。未だシートがひとつ未定となっているレッドブルとメルセデスに加入することができれば、競争力のあるパッケージでレースを戦うことができるのだ。 しかしながら、レッドブルかメルセデスにサインツJr.が移籍するという可能性は低くなりつつある。メルセデスはFIA F2を走るジュニアドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリを昇格させる可能性が高く、レッドブルもセルジオ・ペレスとの契約をもう1年延長しそうだ。 もしレッドブルとメルセデスに空席ができた場合、サインツJr.がそのチャンスを逃したくないというのは明らかだが、それを待ったことでアウディのチャンスまで失っては元も子もない。現在はウイリアムズとも交渉していると言われるなど、状況は非常に複雑に見えるが、サインツJr.は非常にリラックスしている様子で、自分にとってベストなものを逃す危険性があるとは感じていないようだ。 「舞台裏のことは僕の方が知っている」 サインツJr.はモナコGPを前にそう語った。 「噂とか色々あると思うけど、心配しなくていい。何かを逃すようなことはない」 「全ての選択肢をテーブルに並べて、正しい決断をするつもりだ。とにかく僕が言えるのは、僕が受け入れればあらゆることが急速に進んでいくということだ。次の契約において必要だと感じていることをうまくまとめることが大事なんだ」 またサインツJr.は来季について何も決まっておらず、決断の時期も決まっていないと話した。 「まだ決めていないんだ」 「来年どこでレースをするかはまだ分からない。期限も設けてないし、期限をどうすればいいかも分からない」 「でも、このようなキャリアにおける重要な決断をするにあたって、正しいものを選ぶために、全てのカードをテーブルに並べて慎重に考えたいということは言える」 「僕は今年30歳になるし、次のプロジェクトは本当に成功させたい。どうなるか分からないけど、必要な時間はかけたいと思っている」
Jonathan Noble