4代目ワゴンR・3代目スイフト劇的進化! 渾身のマイナーチェンジを施したスズキに最敬礼!!!【10年前の再録記事プレイバック】
【番外コラム】乗ってわかった!ライバル 日産デイズに勝る部分
NMKVからの渾身の一台、日産デイズとガチンコ勝負となるワゴンR。 試乗してわかったデイズに勝る部分はまず動力性能。それにドライバビリティだろう。燃費も30.0km/Lで優位。今回の大進化は、軽を作り続けているスズキの経験値と底力を見せたといっていい。
■スイフトにも、僕、ビックリしたんだなぁ!
「スイフトにもエネチャージが付いたと聞いたんだなァ」 はい、馬場下さん。スイフトの一部グレードに新開発デュアルジェットエンジンとエネチャージが搭載されてJC08モード燃費が26.4km/Lになったんですよ。 「デュアルジェットっていったいなんなのかな!?飛行機みたいなものなのかな!?」 直列4気筒1・2Lエンジンの効率を高めるために圧縮比を11から12に上げたんです。高い圧縮比でもエンジンがキチンと回るように2つのインジェクターで燃料を細かく霧状に噴射して爆発させるんです。これがデュアルジェットです。 「スイフトに乗ったら、もの凄く乗り心地がよくてビックリしたんだな!音も静かで気持ちいいんだな」 馬場下さん、そこですよ、そこ!スイフトってもの凄く足がしなやかで乗り心地がよくてしっかり走る。さすが本質を見抜いていますね! 「エンジンもスムーズに回っていて加速も滑らかなんだな」 エネチャージを採用したので、加速中はオルタネーターを駆動することがなく、余計な抵抗がなくなるのでよりスムーズなんですね。減速する時に発電機を回してバッテリーに電気を貯めるんですよ。 「ブレーキを踏むとワゴンRと同じようにエンジンがスコンと止まるんだなぁ」 ええ、13km/h以下でアイドリングストップする新機構が搭載されました。 「ところで、どうしてRSにはデュアルジェットが積まれていないんだろうな!?とってもいいエンジンなのに」 いい質問ですよ、馬場下さん!ベストカー読者にも人気のスイフトRSですが、4WD車にはデュアルジェットエンジンが採用されるものの、エネチャージの搭載は見送られています。 で、RSのFFモデルはデュアルジェットもエネチャージもなし。JC08モード燃費だって20.6km/Lのままなんです。 「なんでなのかな!?スズキの人、教えてほしいんだな」 開発責任者の堀算伸さんに聞いたら「まずはベースグレードをしっかりと作り込んで、そのうえでRSもキチンと作っていきたい。みなさんからRSにも早くDJEを搭載してほしいとご指摘をいただいています」とのことでした。 いま、一生懸命開発をしているんですよ。ちょっと待ってあげましょうよ! 「いろいろ大変なんだな。ご苦労様なんだな」 ところでスイフトは今回のマイナーチェンジで姿勢制御システム(ESP)が全グレード標準装備となっています。こんなあたりにもスズキの本気が感じられます。 「ボクが乗っても安心なんだな。これからのクルマはやはり、燃費と走り、そして安全性がキモになるんだなぁ」 ●スイフト、マイナーチェンジの注目ポイント 【新エンジンとスズキグリーンテクノロジー採用】 ・燃焼効率の改善などが肝のデュアルジェットエンジン ・コンパクトカー初のエネチャージを搭載i ・新アイドリングストップシステム搭載で燃費アップ ・エコクールで燃費アップ 【低燃費支援の専用メーター】 【ESP(車両走行安定補助システム)を標準搭載】 ●スズキ スイフト 主要グレード価格(いずれも2WD) ・XG-DJE=139万7550円 ・XL-DJE=148万4700円 ・XS-DJE=160万8600円 ・スイフトRS(5MT)=142万6950円 ●スズキ スイフト XL-DJE(2WD)主要諸元 ・全長:3850mm ・全幅:1695mm ・全高:1500mm ・ホイールベース:2430mm ・車重:1000kg ・エンジン:水冷直列4気筒 ・排気量:1242cc ・最高出力:91ps/6000rpm ・最大トルク:12.0kgm/4400rpm ・JC08モード燃費:26.4km/L ・価格:148万4700円 ※DJE=デュアルジェットエンジン (写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)