大阪府「休業要請」の段階的解除へ 吉村知事「第二のステージに入った認識」
大阪府「休業要請」の段階的解除へ 吉村知事「第二のステージに入った認識」
大阪府は14日夜、大阪府庁で新型コロナウイルス対策本部会議を開き、休業要請の解除を判断する独自の基準「大阪モデル」が解除の基準としていた7日連続という条件を満たしたことを受け、16日午前零時から休業要請を段階的に解除していくことを決定した。吉村洋文知事は会議後の会見で「多くの犠牲を伴ってここまで来ることができたと思っています。これはゴールではなくて、いまからスタートだと思います。これからまさにコロナウイルスと共存していく第二のステージに入っていったという認識をしています」と述べた。 【中継】大阪府・新型コロナ対策本部会議後、吉村知事が会見(2020年5月14日)
吉村知事は、会見で具体的な例を示しながら、休業要請の段階的解除について説明した。府民に対しては「現在も警戒指定地域となっています。具体的には不要不急の帰省里帰り、府県をまたいだ移動はできるだけ避けていただきたい」と述べた。 また、夜の繁華街の利用自粛についてもふれ「接待を伴う飲食店においては、休業要請を引き続きお願いすることになります。そこはクラスターが発生したら見えにくいという特徴もあります、夜の接待を伴う飲食店については控えていただきたい」と説明した。
居酒屋や飲食店については、酒類の提供は午後9時まで、営業時間は現在より2時間遅い午後10時までにするという。 このほか、全面的な休業を要請していた映画館や商業施設については、混雑時の入場制限や席をあけるといった制限を行うなど、感染防止策を求めたうえで、要請を解除するとした。
また、パチンコ店や、インターネットカフェといった遊興施設などについては、床面積が1000平方メートル以下の施設に対しては解除するとした。 ただ、集団感染、クラスターが発生した接客を伴う夜の飲食店や、ライブハウス、スポーツクラブなどについては、休業要請を継続するとした。
吉村知事は会見で「緑の信号を灯すことができました。いま通天閣、太陽の塔などで緑のランプ、信号をつけることができました。事業者のみなさんの協力があってここまでくることができました。多くの犠牲を伴ってここまで来ることができたと思っています。これはゴールではなくて、いまからスタートだと思います」と述べた。
そして「これからまさにコロナウイルスと共存していく第二のステージに入っていったという認識をしています。感染症の拡大をおさえながらも社会経済活動をなんとか基に戻していって共存をはかっていく。ワクチンが開発されるまでの間、共存していかなければならないと思います。これまでの緊急事態宣言のご協力とそれに伴う犠牲があります。スタートとして第一歩を踏み出したいと思います」と続けた。