ドラフトでブロニー・ジェームズを指名するのは…敏腕代理人が関心示す5球団を明かす
南カリフォルニア大学のブロニー・ジェームズに対する数カ月前までの評価はどこへいったのか。「NBAドラフト2024」での指名が確実視される有望株は評価を一変させた。 ブロニーは先天性心疾患による心肺停止でNCAAデビューが遅れ、大学初年度は満足のいく結果を残せなかった。しかし、「NBAドラフトコンバイン2024」では外野からの評価を自らの手で覆し、『ESPN』が5月末に公開したモックドラフトでは52位にランクインするなど、大きなステップアップを果たした。 その一方でブロニーにはワークアウトへの招待が制限されているなど、一部ではほかのドラフト候補生とは異なる待遇に批判的な声も集まっている。これをコントロールするのが、父親のレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)とも友好な関係を築くリーグ屈指の敏腕代理人であるクラッチ・スポーツのリッチ・ポール氏。彼は自身の計画であることを明かした。 「これは、新しい手法ではありません。私の目標は彼を評価するチームを見つけ、その球団にプッシュすることです。重要なのは状況を理解し、長年にわたって多くのクライアントを相手に行ってきた戦略であるということです。特にブロニーのような成長を求める選手には、私のこの手法は理にかなっています」 その知名度の高さからメディアでもヘッドラインとしてブロニーのニュースが取り扱われる。ポール氏によると、2019年の46位指名であるテイレン・ホートン・タッカー(ユタ・ジャズ)や2023年の58位指名であるクリス・リビングストン(ミルウォーキー・バックス)も限られたチームとしかワークアウトをせず、ドラフト後半指名でありながらも保証付きの契約を獲得したといい、ブロニーにも同様のアプローチがなされているという。 「ブロニーも、これまでの私のクライアントと同じです。球団には早い段階からこの旨を知らせていました。彼に本契約を提供できないのであれば、話すことはありません。2ウェイ契約では、選手として正しく発展するのが困難になります。仮にブロニーの名前がチャールズ・ジャコブセンであったとしても、私は同じことをします。大切なのは本当に必要としてくれるチームを見つけることです」 これまでブロニーは17位および55位の指名権を持つレイカーズ、22位指名権を持つフェニックス・サンズとワークアウトを実施してきたと報じられている。だが、関心を示す球団は少なくなく、チームは大学時代のスカウトとは異なり、プロのワークアウト環境下でブロニーをチェックしたいと考えているようだ。 ポール氏によると、レイカーズとサンズ以外にもブロニーを愛している球団があるという。 「例えば、ミネソタ(ティンバーウルブス)、ダラス(マーベリックス)、トロント(ラプターズ)です。レイカーズでなければ、ほかの球団が獲得するでしょう。ミネソタはブロニーを求めていますが、誰が彼らのオーナーになるかは不透明です。ダラスのゼネラルマネージャーであるニコ・ハリソンは、ブロニーにとって叔父のような存在です。レイカーズが彼を55位で指名しなければ、ダラスが58位で保証付きの契約を与えるでしょう。ラプターズのマサイ・ウジリ社長も彼を愛しています。彼らは31位の指名権を所有しており、個別で見なくても獲得するのではないでしょうか。ワークアウトは、すべてのチームが重要視しているわけではありません」 「NBAドラフト2024」は、6月27日、28日(現地時間26日、27日)の2日間にわたって開催される。運命の指名まで残すところ1週間。ブロニーの名前をコールするのは、はたしてどの球団になるのだろうか。 文=Meiji
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