長野県塩尻市の"大先輩"が宇宙を語る JAXAの清水さん洗馬小で講演会
長野県塩尻市の洗馬小学校で8日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所教授で同市出身の理学博士・清水敏文さん(57)が、宇宙に関する特別授業をした。太陽の実態から宇宙開発の最先端まで幅広く語り、4~6年生約100人が耳を傾けた。 太陽物理学が専門の清水さんは、塩尻西小学校5年生だった当時、理科教諭や天体望遠鏡と出合った。太陽観測衛星の開発や研究に関わり、「太陽は生命を育む星。太陽がなかったら地球誕生もない」とし、水素原子が結合した核融合反応がエネルギー源であることなどを詳細に解説した。 「宇宙開発は大きな転換点にある」と語り、人類を月面に送る計画にも触れた。令和10年度に国際協力で打ち上げる次期太陽観測衛星「SOLAR(ソーラー)―C」の責任者でもある清水さんは「関心を持って」と呼び掛けていた。 児童からは「太陽フレアで地球が滅びるか」という質問や、月やブラックホールに関する質問が出た。6年の児童は「宇宙に興味を持ち始めた。理科や自主学習に生かしたい」とした。 市内では12月までに、義務教育学校を含む希望した6校で宇宙授業を行う。
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