「感染させる人の約半数は無症状。若い人はリアリティを知ってほしい」 尾身会長の緊急メッセージ
──現状、政治に足りないものはなんでしょうか。 市民に痛みを伴う対策をお願いするのであれば、政治家自らが強い気持ちと具体的な政策を出さないと人は動かないでしょう。そして、国や地域の代表として、市民や医療を救いたい、今の感染拡大を食い止めたいということを心から訴えれば、人々は動いてくれると思います。
──いま耐えることで、年明けから感染は収まっていきますか。 年末年始に自粛すれば、人の動きが減るのでいったん感染者は下がるでしょう。だが、年明けに社会が動き出すと、再び感染が拡大する恐れはあります。その時にどうするかを今から考えておかなければなりません。市民へのお願いだけでは不十分だと思います。急所を抑えた早急な政策が必要です。
※インタビューは2020年12月28日に実施 河合香織(かわい・かおり) 1974年生まれ。神戸市外国語大学卒業。2009年、『ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち』で第16回小学館ノンフィクション大賞受賞。『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』で2019年、第50回大宅壮一ノンフィクション賞、第18回新潮ドキュメント賞受賞。