消費者物価指数は前年同月比で2.8%プラス…65歳以上の無職世帯「1ヶ月の生活費」はいくら?
総務省は、2024年6月21日に「消費者物価指数」を公表しました。これによると、5月の消費者物価指数は前年同月比で2.8%プラスとなっています。 ◆【一覧表】60歳代・70歳代「金融資産ゼロ」の世帯はどれほどいる?実は2割程度が該当! 消費者物価指数が上昇するなか、65歳以上の生活費はいくら必要なのでしょうか。 今回は、65歳以上の無職世帯における生活費を世帯構成ごとに分けて解説します。 記事の後半では、貯蓄額や老後生活で注意したいポイントを解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
65歳以上の生活費はいくら?
65歳以上の生活を夫婦世帯と単身世帯に分けて確認します。 総務省「家計調査(家計・収支編)」から、それぞれの世帯でどのような傾向があるのか確認しましょう。 ●65歳以上の夫婦世帯 65歳以上で「無職」である夫婦世帯の生活支出をみると、支出額は以下のとおりとなりました。 ・実支出:28万6176円 ・消費支出:25万2928円 支出額の内訳は、以下のとおりです。 ・食費:7万6062円 ・住居費:1万6304円 ・光熱費:2万3809円 ・家具家事用品:1万864円 ・衣服費:5万346円 ・医療費:1万6210円 ・交通・通信費:3万1439円 ・教育費:352円 ・娯楽費:2万3861円 ・その他の消費支出:4万8681円 年金受給額を夫婦2人のモデルケースでみると、23万483円です。 そのため、支出が年金額より多くなっているため、キャッシュフローとしてはマイナスとなっています。 では、単身世帯で生活費がいくらとなったのか確認しましょう。 ●65歳以上の単身世帯 同じく65歳以上で「無職」のうち単身世帯の生活支出をみると、支出額は以下のとおりとなりました。 消費支出:14万9033円 支出額の内訳は、以下のとおりです。 ・食費:4万527円 ・住居費:1万3103円 ・光熱費:1万4434円 ・家具家事用品:6219円 ・衣服費:3420円 ・医療費:8178円 ・交通・通信費:1万6230円 ・教育費:0円 ・娯楽費:1万5748円 ・その他の消費支出:3万1174円 厚生労働省は賃金水準別で公的年金の受給額を「財政検証」で公表しました。 その結果、賃金が40万円であれば、年金受給額は14万8000円と計算しています。 賃金水準が40万円以上ないと、年金から生活費をカバーできないことになります。 以上から、夫婦世帯と単身世帯いずれも年金だけでは生活費をカバーするのは困難だといえるでしょう。 そのため、老後生活をむかえるまでに貯蓄を十分に備えておく必要があります。 では、貯蓄額はいくらか次の章から詳しく確認しましょう。