ボルボ、30年までの完全EV計画撤回 欧州のEV環境懸念、HV車10%残存の方針
スウェーデンの自動車メーカー、ボルボ・カーズは2030年までの完全EV(電気自動車)計画を撤回、状況次第では全販売台数の10%をハイブリッド車(HV)として残す方針を明らかにした。 【関連写真】ボルボ・カーズのローワンCEO ボルボ・カーズは21年に、HV車含め全てのエンジン搭載車を段階的に減らし、30年までに販売予定の車全てをEV化する方針を打ち出していた。 同社は現在、5車種のEVを市場で販売、さらに5車種を開発中だが、計画の撤回にはEV需要が欧米で低迷していることがある。独フォルクスワーゲン(VW)もドイツ国内2工場の閉鎖を労組に提案、紛糾している。 ボルボ・カーズのジム・ローワンCEOは計画撤廃の背景について「EV化の推進は当然だが、顧客のニーズと市場は異なるスピードで進んでいる」と述べ、計画見直しの考えを明らかにした。 ローワンCEOによると、30年までに全世界での同社販売台数の90%程度を電池駆動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHV)、残りの10%をハイブリッド車(HV)にする計画だという。
電波新聞社報道本部