生ハムを語るなら知っておきたい産地、部位、美味しい食べ方のこと
生ハムを語るなら知っておきたい産地、部位、美味しい食べ方のこと
本場のヨーロッパに比べると、日本人にとって生ハムは歴史も浅く、まだまだ未知の存在。なんとなくワインのお供に生ハムを食べていても、実はハモン・セラーノとプロシュートの違いが分からなかったり、品質の良し悪しを見る基準が分からない、という御仁も少なくないのでは? もっと知ってさらに美味しい、奥深き生ハムの世界への第一歩を踏み出そう!
生ハムの起源
生ハムは、良質な乳酸菌や酵母菌に守られており、元は保存食として重宝されていた。生ハムの始まりは古代ローマ時代。ローマ帝国時代から生ハム職人が存在していたという記録が残っている。 一方、日本における歴史はまだ浅く、江戸時代 にオランダから長崎に持ち込まれたのが最初だ。やがて1996 年にパルマ産生ハムの輸入が解禁。日本にいても簡単に本場の生ハムを口にできるようになった。
世界2大生ハム、大検証
生ハムは部位や産地で細かく分類できるが、豚の後ろ脚を塩漬けして乾燥させたハムのことを指すのが一般的。イタリアでは「プロシュート」と呼ばれており、パルマ地方で作られている「プロシュート・ディ・パルマ」、スペインでハム全般を指す言葉として広く使われれている「ハモン・セラーノ(白豚の生ハム)」など、 国によって呼び方が変わることも。
イタリアの生ハムの名称
<プロシュート Prosciutto> 後ろ脚のもも肉を使ったハムの名称。イタリアで生ハムとはプロシュートのことを指す。 <パンチェッタ Pancetta> 豚バラ肉を塩漬けしたハムで、カルボナーラによく使われる。ベーコンはこれを燻したもの。 <コッパ Coppa/Capocollo> 豚の頭から腰にかけての肉で作られたハム。丸い形状とスパイシーな味わいが特徴。