今季OP戦3度目の零封勝ち そのうち2度が東浜巨の登板試合 偶然ではない気がするわけ
◆オープン戦・ソフトバンク4―0阪神(20日、ペイペイドーム) 【記者コラム/好球筆打】 昨季の日本一軍団を相手に、チームは今オープン戦3度目の零封勝ちを収めた。その内、2度がこの日先発の東浜登板試合というところも、何だか興味深い。 ■「えーっ!ラブラブですやん」柳田が夫人と2ショット【写真】 もちろん、オープン戦はシーズンへ向けた調整の場であって、先発投手がまるまる1試合を任されることは皆無に等しく、すべてが東浜のおかげと言うわけではないのだが、常にストライク先行でテンポよく投げ込む今年の投球スタイルは2017年に16勝を挙げて最多勝を獲得した男の復活を大いに予感させる。 小久保監督の東浜評も上々だ。ここまでオープン戦3試合に先発し、15回⅓連続無失点を続ける右腕について「言うことないでしょ。いまは多分(先発)ローテーションメンバーの中では一番安定している。大関もいいですけど、何の心配もしてないです」とニンマリ。「打ち勝つ野球」よりも、投手を中心とした「守りの野球」を理想に掲げる指揮官だけに、今年の東浜は頼もしい存在に映っていることは間違いない。 その小久保監督が大事にする「守り」について触れておきたい。チームはこの日の阪神戦も無失策で試合を終え、17日の西武戦からは3試合連続無失策となった。オープン戦のチーム失策数も14試合で5個と相変わらず安定しており、11試合で3失策と12球団最少を誇るロッテに次ぐ少なさだ。チームがオープン戦首位に立っているのも納得だ。打線は山川、ウォーカーの加入で昨季より確実に破壊力を増しており、安定した守備力は「大きな武器」となるに違いない。 思えば、前回13日の巨人戦登板で5回4安打無失点投球を見せた東浜について「ストライク先行の投手は基本的に守りやすい。今年の巨さん(東浜)はどんどんストライクで勝負するので、守っている方も普段以上に集中力が増してます」と今宮が言っていた。前述した今オープン戦チーム3度の零封勝ちのうち、2度が東浜の登板試合というのも、ただの偶然ではないのだろう。(石田泰隆)
西日本新聞社