特定秘密で104件の不適切確認 防衛省、隊員の適正評価を怠る
防衛省は27日、他の行政機関に出向していた陸海空3自衛隊の隊員らが、特定秘密保護法に基づく「適性評価」を再度受ける必要が生じたのに怠っていた事例など不適切な運用が104件確認されたと発表した。法令違反に当たり、処分を検討する。7月に海自などで特定秘密のずさんな運用が判明し、国会から調査を求められていた。 防衛省によると、防衛装備庁や外務省などに異動していた隊員は、出向前や出向中に適性評価をクリアした実績があったが、防衛省に戻った際に受け直さないまま、取り扱い職員に指定されたケースが69件あった。実際に特定秘密を扱った事例も32件あった。 陸自で特定秘密を含むデータを他の職員が閲覧できる共有フォルダーに保存していた他、陸自システム通信・サイバー学校で特定秘密を記載した文書を誤廃棄したケースもあった。 空自では会議中にICレコーダーで特定秘密情報を許可なく録音していた。後に聞き直して内容を確認するためだったという。防衛省はいずれも外部への情報流出はないとしている。